ノベルティグッズを扱う会社として創業

当時手がけていたノベルティグッズ

 エキストラは角本さんの父親で、会長の角本武郎さんが1983年、角本さんが誕生する前の年に設立した会社です。父親は、季節やイベント時などに、ノベルティグッズを顧客に配りたい企業とメーカーのあいだに立ち、企画や提案、実際にグッズを制作していく上でのディレクションなどを行っていました。

 「企画を考えたり新たなクライアントや販路を開拓したりする、いわゆる営業職のようなポジションだったと思います。ですからノベルティグッズを置いてくれる先の開拓なども行っていました」

 もともと同業で働いており、当初は暖簾分けのようなかたちでの事業スタートであったため、前の会社の顧客を引き継いでの独立でした。そのため設立当初から業績は好調でした。

 特に、全国各地に店舗を構える大手ベーカリーチェーンをクライアントに持っていたことが大きく、食器、ボールペン、マグカップ、Tシャツ、エプロン、カッティングボード(まな板)など、様々なノベルティグッズを企画・制作し、業容を拡大しました。デザイナーであり一緒に働いていた角本さんの母親やパートも含めると、7人ほどの従業員を抱えるまでに成長していきます。

子どものころの夢は「お金持ち」

 事務所が自宅のそばにあったこともあり、角本さんは小学生のころから事務所に足を運び、スタッフと一緒に遊んだりしていました。父親と一緒に大規模な展示会場で開かれる見本市に行き、どのようなノベルティがいま流行っているのか、父親の指示で、業界の動向を知るために数多くのグッズを集める手伝いもしていました。

 しかし、父親が社長との認識はなかったと回想します。

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