目次

  1. 自動車整備工場が出発点
  2. 家業を継ぐ気はなかったが社長業には興味があった
  3. 毎日工場に来たくなる“ワクワク”を感じる職場に
  4. クラウドファンディング、目標の3倍の支援金を獲得
  5. 2、3代目それぞれの得意分野で力を発揮する
  6. 意欲の高い学生が応募するように

 トラック運転手だった田城さんの祖父が、自動車整備工場を1966年に立ち上げたのがタシロの始まりです。次第に自動車部品の製造も手がけるようになっていきます。

 父親である裕司さんが2代目になると、切断(複数)、板金、切削、溶接、表面処理などさまざまな加工ができる工作機械を導入します。さらに設計や品質管理までも担うことで、一気通貫でものづくりができる体制を整えます。

厚さ35mmの金属板をスピーディーできれいに切断できるレーザー加工機

 象徴的なのは、2019年に導入したアマダ製のファイバーレーザー加工機です。当時世界最大レベルの9kwという出力を誇り、最大35mmの厚板をスピーディーにカットする特徴を持っていました。

 この機械により、納期短縮とコスト圧縮を実現します。即日見積もり、24時間以内に出荷といったスピード対応で差別化を図っていきます。

 顧客先は広がり、医療、食品、自動車・オートバイ、航空、鉄道など。さまざまな産業界で使用する工作機械や部品を、直接あるいは商社などの依頼により手がけています。

 「家業を継ぐ気はまったくありませんでした」

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