厚生労働省は8日、昨年2月から集計してきた新型コロナウイルスの影響による解雇や雇い止め(見込みを含む)の累積が10万人を超えたことを明らかにした。今年3月の件数が約9千人と前月の約1・7倍に膨らんだため、企業のリストラが年度末に集中したという見方が出ている。

 厚労省は、コロナ禍における雇用情勢を早くつかむ目的で解雇と雇い止めの件数を集計しており、7日時点で10万425人となった。ただ、企業によるハローワークへの届け出などに基づくため、集計に含まれない失職者も多くいる。

 月ごとにみると、昨年5月に約1万3千人に急増してから減少傾向が続き、昨年11月~今年2月まで5千人台で推移したが、今年3月は9292人になった。4月に入って、増加ペースは鈍化している。

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎主席研究員は3月の急増について「2度目の緊急事態宣言の影響が遅れて出たことに加え、年度末をにらんだ企業によるリストラの動きによるものではないか」とみる。再び感染拡大の懸念が高まり、「まん延防止等重点措置」が適用される地域も出てきたため、「(飲食や宿泊などの)対面型サービスを中心に再び失職者の増加ペースが高まることが懸念される」という。(山本恭介、岡林佐和)=朝日新聞デジタル掲載2021.04.08

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