政府は9日夜、新型コロナウイルスの感染が再拡大している東京都と京都府、沖縄県に対し、「まん延防止等重点措置」を適用することを決めた。菅義偉首相は首相官邸で開いた政府対策本部で、「各地で発生する波を全国規模の大きな波にしないために、地域を絞った重点措置を機動的、集中的に講じて感染を抑え込んでいく」と述べた。

 首相は対策本部後、記者団の取材に応じ、感染力の強い変異株への対応についても言及。「変異株といえども基本的な感染対策は変わりない。マスク、手洗い、3密回避。さらに都道府県間の移動自粛をお願いしたい」と話した。

 重点措置の対象地域は、東京都が東京23区と八王子、立川、町田、府中、調布、武蔵野の6市、京都府は京都市、沖縄県は那覇市など本島の9市となる。適用開始は3都府県とも今月12日からで、東京都では5月11日までの30日間、京都府と沖縄県は5月5日までの24日間。飲食店などへの時短要請は、緊急事態宣言時と同じ午後8時となる。

 緊急事態宣言に準じた「まん延防止等重点措置」は、2月に施行された改正特別措置法で新設され、今月5日、大阪府と兵庫県、宮城県で初めて適用された。宣言前でも時短命令を出すことができ、命令に応じない場合は20万円以下の過料となる。スポーツや音楽など大規模イベントの入場者数は、上限を5千人までとする。

 重点措置は国が都道府県や期間を決めるが、具体的な対象区域や対策は知事が判断する。都道府県単位の緊急事態宣言に対し、重点措置は市区町村単位や一部地域で指定することができる。感染拡大のリスクが高い飲食店などに対象が限定される。=朝日新聞デジタル掲載2021.04.09