ミツカングループが2日発表した2021年2月期決算は、巣ごもり需要を追い風に国内や北米で、家庭向け商品が好調で、2年ぶりの増収となった。創業家出身で5月にミツカンホールディングス(HD)社長に就任した中埜裕子氏(45)が会見し、「海外、日本ともに変革をしていきたい」と述べた。創業200年を超える老舗が更なる成長を急ぐ考えだ。

 21年2月期の売上高は前年比0・9%増の2429億円で、経常利益は123・1%増の172億円。

 国内では主力の「味ぽん」や納豆、鍋つゆがよく売れ、家庭向けが好調だった。ただ外食が減り、業務向けが低迷したため、国内全体では前年並みだった。

 海外のなかでも堅調だったのが北米だ。14年に欧州の日用品大手「ユニリーバ」から北米のパスタソース事業を2千億円超で買収。21年2月期の北米事業は、前年をやや上回り1090億円となった。

 ミツカングループは海外事業や新規事業に力を入れ、社名表記も「Mizkan Holdings」に変えた。いまの約4倍となる売上高1兆円規模を目指す計画も進めている。中埜社長はオンライン会見で、「米国は人口が伸びており、よりいっそう強化していきたい」と述べた。

 ミツカンHDは5月、空席となっていた社長に、創業家8代目の中埜和英会長(70)の長女で専務の裕子氏が就任し、副社長に次女で専務の聖子氏(42)が就くと発表。女性社長は初めてで、経営体制の若返りで事業継承を進める。=朝日新聞デジタル掲載2021.06.02