今年の最低賃金(最賃)の改定額が12日、全都道府県で出そろった。国の審議会が7月、過去最大の引き上げ目安をまとめたことを受け、各地の審議では全都道府県が時給28円以上の引き上げを答申。全国加重平均は28円増の930円になる。秋以降、順次引き上げられる。

 最賃は厚生労働省の中央最低賃金審議会の目安を参考に、都道府県ごとの審議会が実際の引き上げ幅を答申する。今年は最賃引き上げを持論とする菅義偉首相の意向も背景に、中央審議会は過去最大となる28円の引き上げ目安を全国一律で提示。全都道府県の審議会は足並みをそろえ、28円以上の引き上げを答申した。東京都など40都道府県で28円引き上げ。最高は島根県で32円引き上げとなった。

 引き上げ後の最賃の最高額は東京都の1041円。最低額は高知県などの820円で、全都道府県で初めて800円を超えた。最高額と最低額の差は221円で、現行と変わらない。

 昨年は中央審議会が新型コロナウイルスの影響を踏まえて引き上げ額の目安を示さず、各地の引き上げ幅は1~3円にとどまった。今年は再び上昇ペースが加速するかたちとなった。(野口陽、山本恭介)=朝日新聞デジタル掲載2021.08.12