米マイクロソフト(MS)は5日、6年ぶりとなる新たなパソコン向け基本ソフト(OS)「ウィンドウズ11」の提供を始めた。従来は画面の左下にあったスタートメニューのボタンを中央下に配置するなどデザインを刷新したほか、複数画面で作業できるマルチタスク機能を強化した。

 スマートフォンとの連携も意識しており、今後、グーグルのアンドロイド向けのアプリも「11」のパソコンで動かせるようになるという。コロナ禍で利用が伸びている対話ツール「チームズ」も標準搭載した。

 「10」の利用者は順次、無償でネットワーク経由で更新できるが、古い機種はできない場合もある。

 そのためパソコン各社は5日、買い替え需要に期待して「11」搭載モデルを一斉に発表。それぞれ在宅勤務をしやすくすることを狙った機能も強化した。

 シャープ系の「ダイナブック」はオンライン会議で多用するマイクのオン・オフをマウスを使わずキー操作で切り替えられるようにしたほか、富士通系の「FMV」は、周囲の雑音を軽減するノイズキャンセリングを充実させた。NEC系の「LAVIE(ラヴィ)」は、相手の話し声がクリアに聞こえる機種を展開する。

 国内のパソコン出荷台数は、国のGIGA(ギガ)スクール構想やテレワークの広がりで昨年伸びた反動で、今年4~8月は前年比8割ほどにとどまっている。富士通クライアントコンピューティングの斎藤邦彰会長は5日の記者会見で「久々の大型のアップデートだ。業界全体が活性化することを大いに期待している」と話した。東京都千代田区の「ビックカメラ有楽町店」では5日、店頭に体験用のパソコンを置き、買い替えや更新の相談に乗る窓口も用意した。(中島嘉克、鈴木康朗)=朝日新聞デジタル掲載2021.10.05