OPECプラス、原油の追加増産見送りを決定 産油国側が慎重な姿勢

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの産油国でつくる「OPECプラス」は4日、オンラインで閣僚級会議を開き、原油の生産調整計画の現状維持を決め、追加増産を見送った。世界的な経済活動の再開で需要がふくらみ、原油価格は高騰している。日本や米国などが増産を求めたが、産油国側では慎重な姿勢がめだった。
OPECプラスは12月について、11月比で日量40万バレルの小幅な増産にとどめることを確認した。7月に決めた生産調整計画に沿うものだ。新型コロナウイルスの感染再拡大の恐れが指摘されるなか、一部の産油国には需要が再び落ち込むことへの懸念が強い。欧米メディアによると、クウェートやイラクなどが増産に難色を示したとされる。
コロナ禍で消費が落ち込み、OPECプラスは世界供給量の1割にあたる日量1千万バレル近い原油を、協調減産してきた。徐々に増産してきたが、生産水準は日量400万バレルほど低い状態だ。原油高は日本ではガソリンや灯油の値上がりで家計を圧迫し、欧米では物価全体を押し上げている。(ロンドン=和気真也)=朝日新聞デジタル掲載2021.11.05
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