転職サイトなど人材サービスの求人内容や個人情報の扱いをめぐる法規制が広がる見通しになった。利用者や求人企業の保護を図るため、求人の検索サービスやSNSも法規制の対象とすべきだ、とする報告書を厚生労働省の有識者検討会が8日まとめた。改正案は来年の通常国会に提出される予定だ。

 新たに規制対象となるのは、リクルート傘下の「インディード」などの求人検索エンジンだ。さまざまな企業の人材サービスやハローワークの求人を集めてあり、利用者には一括で検索できる利点がある。SNS「リンクトイン」「ウォンテッドリー」などのサービスも対象となる。

 利用者が近年急増している一方で、これまでは職業安定法や厚労省の指針による規制がなかった。検索エンジンなどでは膨大な求人情報を扱っており、期限切れの求人や、募集条件が実態と異なる求人などもあるとの指摘が利用者から出ていた。

 こうした状況を踏まえ、厚労省は法改正に踏み切る構え。運営事業者の情報を厚労省に届け出ることや、求人情報で虚偽や誤解を招く表現をしてはならないこと、求職者の個人情報を収集・利用する目的を明示することなどの義務を課す。

 検索エンジンやSNSのような業態に加え、これまで指針でのみ規制していた従来型のサービスも新たに法規制の対象とする。

 違反した場合、これまでの助言・指導や報告徴収に加えて、業務の改善・停止命令や立ち入り検査といった行政指導もできるようにする方針だ。

 規制対象となる人材サービス会社の担当者は「法律が定められたら、すぐ対応できるよう、求人情報を自動的に審査できる体制を検討中」としている。(橋本拓樹)=朝日新聞デジタル掲載2021.12.09