自社構築ECサイトの無料の脆弱性診断 IPAが希望する中小企業を募集

ECサイトへのサイバー攻撃が増えるなか、情報処理推進機構(IPA)は、通常100万円以上かかる専門家による自社構築ECサイトの脆弱性診断を無償で実施すると発表しました。診断を希望する中小企業を募集し、5月ごろをめどに対象企業を決める予定です。4つの募集条件や申し込み方法をまとめました。
ECサイトへのサイバー攻撃が増えるなか、情報処理推進機構(IPA)は、通常100万円以上かかる専門家による自社構築ECサイトの脆弱性診断を無償で実施すると発表しました。診断を希望する中小企業を募集し、5月ごろをめどに対象企業を決める予定です。4つの募集条件や申し込み方法をまとめました。
脆弱性とは、情報セキュリティ上の「弱点」や「ほころび」のことで、コンピューターのOSやソフトウェアがきちんと仕様通りに作られていても外部から攻撃されうる弱点となります。
自社構築したECサイトは、安価に運用できる場合もありますが、自らセキュリティ対策をする必要があるため、常にWebアプリなどを最新の状態に保っておく必要があります。
ECサイトへのサイバー攻撃は、個人情報やクレジットカード情報が盗む手口が考えられます。ただし、それだけでなく、クレジットカード情報を持たないサイトでも、サイトが改ざんされて顧客のカード情報が盗まれる事例が起きています。
こうしたなか、IPAが経産省の補助事業でECサイトの無料診断をすると発表しました。
無料診断は、以下の4つの条件をすべて満たす自社構築ECサイトが対象です。
他社へ開発委託したECサイトも対象です。IaaS環境の場合、ECサイト運営者がIaaS事業者から脆弱性診断の許可を得る必要があります。ショッピングモールおよびショッピングカートASPを利用しているECサイトは対象外です。
一定数の申し込みが集まった時点で募集を終了する予定のため、早めに申し込むのが良いでしょう。診断申込書の内容を見てECサイトの構築方法、業種等の属性に偏りがないように選定します。5月ごろに選ばれた企業にのみ連絡がある予定です。
IPAの公式サイト上の「ECサイト向け無償脆弱性診断申込書」に記入し、サイトに書かれている連絡先に送ってください。
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