コロナ禍で消費が増えた・減った食材とは【うなぎ・パスタ↑ゼリー↓】
新型コロナの影響で、消費が増えた・減った食材にはどんなものがあるのでしょうか?経済産業省は、政府の統計データをもとに、中食やデリバシーの変化も紹介しつつ「予想困難な変化を読み解くためのヒントとして統計データは大いに役立ちます」と呼びかけています。
新型コロナの影響で、消費が増えた・減った食材にはどんなものがあるのでしょうか?経済産業省は、政府の統計データをもとに、中食やデリバシーの変化も紹介しつつ「予想困難な変化を読み解くためのヒントとして統計データは大いに役立ちます」と呼びかけています。
国民の平均寿命から働き方別の平均賃金、ある病気の患者数まで政府は様々な統計データを集め、政策に反映しようと分析をしています。統計データは公表されており、日本の統計が閲覧できる政府統計ポータルサイト「e-Stat」から誰でも分析のために利用できます。
2020年は「巣ごもり需要」という言葉も生まれました。この記事では、経産省の解説をもとに、統計データから見えるコロナ禍の消費動向をご紹介します。
2020年は外出の自粛による、外食産業の落ち込み、スーパーなどの売上増加が報じられてきました。こうした巣ごもり需要を食材ごとに見てくと、どんな変化があるのでしょうか?
経産省では、食の消費動向をつかむ統計データの活用方法について、11分ほどのYouTube動画で紹介しています。この記事では、動画でも紹介しているさまざまな食材の消費の変化と、その背景について紹介していきます。
2020年の総務省の家計調査をもとに、前年から大きく消費を伸ばしたのが上記のグラフです。ここからは3つの特徴が読み取れます。
2020年の家計消費で、1世帯あたりの年間支出額の上昇率が最も高かったものなかにはアルコール類が目立ちます。
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ウイスキーの消費が特に増えたことについて、経産省は「近年のハイボール人気に加えて、コロナ禍で健康への意識が高まる中、低カロリー・低糖質という特徴も選択を後押しする要因になったのかもしれません」と話しています。
比較的高級な食材の支出額も増えました。
2人以上の世帯のうち、家計調査で収入を調査している勤労者世帯で、2020年の世帯主収入はコロナ禍の影響も受け、前年より1.5%減少(1世帯当たり年間約7万6,000円減)しました。
しかし、特別定額給付金等もあり、可処分所得は前年より4.6%増え(1世帯当たり年間約26万円増)ました。経産省は「旅行や外食等への支出が減少するなか、普段はあまり家庭用に出回らない高級食材がスーパーなどに安価で並んだ例もあり、自宅で贅沢をしたいという需要ともマッチして、消費増に繋がったと考えられます」と分析しています。
支出額の減少率が大きかった食品は、まんじゅう(-17.6%)やカステラ(-12.2%)、ゼリー(-12.7%)などでした。贈答品として購入されることの多い菓子類で人と会う機会が減ったことが理由とみられます。
2020年のパスタの年間国内生産量・輸入量ともに増加し、年間国内供給量は過去最多となりました。
パスタ(+26.2%)をはじめ、麺類全体で支出額が16.3%増えました。臨時休校となった3月と、緊急事態宣言が発令された4月の伸びが著しかったといいます。経産省は「自宅で簡単に調理できて長期保存が可能な点が好まれたと考えられます」と話しています。
弁当や惣菜のように調理・加工された食品を差す「中食」関連でも消費が増えました。
外食産業のなかでも、元々テイクアウトされることの多かったハンバーガー(+11.5%)だけは、減少することなく増加しています。
インターネットショッピングなども急成長しました。2020年の総世帯におけるインターネットを利用した月平均支出額は1世帯当たり前年比14.8%アップの1万4557円でした。そのなかでも、出前は前年より111.5%増と大幅な伸びを記録しました。
政府の生産動態統計調査では、約1600の生産品目について、国内の生産量を毎月集計しています。経産省が、中小企業向け補助金・総合支援サイトの「ミラサポplus」で提供している統計グラフ化ツール(グラレスタ) を使えば、たとえば次のように、新規事業分野への進出や既存事業の将来性を調べることができます。
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