目次

  1. eラーニングとは
    1. eラーニングの特徴
    2. eラーニングの重要性
  2. eラーニング研修を実施するステップ
    1. ステップ①受講者と研修内容を決める
    2. ステップ②学習管理システム(LMS)を用意する
    3. ステップ③研修担当者を決める
    4. ステップ④研修実施日を決める
    5. ステップ⑤研修実施
    6. ステップ⑥フォローアップ
  3. eラーニング研修のメリット・デメリット
    1. eラーニング研修のメリット
    2. eラーニング研修のデメリット
  4. おすすめの学習管理システム(LMS)
    1. 自社で教材を用意するタイプの学習管理システム(LMS)
    2. 教材が用意されているタイプの学習管理システム(LMS)
  5. 研修は未来への投資

 eラーニングとは、インターネットにつながったPCやスマートフォンを用いて行う学習方法です。1990年代に生まれた言葉で、その歴史はすでに30年以上あります。

 最初に、eラーニングの特徴や実施する目的、今後のeラーニングの需要について、ご紹介します。

 eラーニングの特徴は、インターネットとデバイスさえあれば、いつでも好きなときに好きなだけ学習を受けられることです。

 eラーニングを企業研修に用いれば、各従業員に、それぞれ空いた時間に研修を受けさせることができます。

 それにより、主流である集合研修より時間や手間、コストをおさえて実施することも可能です。

 同じ目的を持った受講生を集め、同じ空間で同じ学習を受けさせる集合研修では、研修に必要な会場の手配をしたり、受講生の交通費や宿泊費を用意したりしなければいけませんが、eラーニングを用いた研修では必要がないためです。

 また、eラーニングには、それらをより効率よく行える学習管理システム(LMS)が開発されている、という特徴もあります。

 学習管理システムには、教材を受講者へ配信したり、テストの実施や結果分析の支援をしてくれる便利な機能があるため、eラーニングによる研修や教育を実施するときに併用されるケースが多く見られます。

 eラーニングは、今後ますます重要になると考えています。

 特にeラーニングを用いた研修は、今後集合研修と並んで重要な教育手法になるでしょう。

 今、働き方改革の推進によって、通勤をしない在宅勤務の導入が推奨されていて、その在宅勤務を進めるにあたってeラーニング研修は親和性が高いからです。

 実際、私の勤めていた職場でも在宅勤務を推奨し、eラーニングによる研修を取り入れていました。それにより、子育て中の社員やご家族の転勤で引越しをした社員などが、退職をせずに勤務を続けていました。

 在宅勤務は、本人はもとより、優秀な人材を失わずに済むという会社のメリットもあります。今のうちからeラーニング研修のノウハウを身につけておくことは損ではありません。

 eラーニング研修を実施するためには、主に次の手順を踏むことになります。

  1. 研修目的と受講者を決める
  2. 学習管理システム(LMS)を用意
  3. 研修担当者を決める
  4. 研修実施日を決める
  5. 研修実施
  6. フォローアップ

 また、以下のものを用意する必要があります。

企業が用意するもの ・学習管理システム(LMS)※後述
・研修教材
・研修担当
受講者に用意してもらうもの パソコン・スマートフォン・タブレットなどのインターネットに接続可能な端末

 では、eラーニング研修の進め方を具体的にご紹介しましょう。

 まずは、受講者と研修内容を決めます。

 入社したばかりの社員と、すでに現場で働いていて次のリーダーになるような候補者とでは、実施する内容が異なります。

 受講者を決めたら、その受講者に何を身につけてもらいたいのか、ここで明確にしておきましょう。例を挙げますので、参考にしてください。

  • (ビジネスマインド・基礎実務)新人研修 対象:新入社員
  • リーダー候補者研修 対象:入社3年以降の社員

 学習管理システム(LMS:Learning Management System)とはeラーニングを動かすプラットフォームです。主な機能としては次のようなものがあります。

  • 受講生の管理
  • テキストなどの教材管理
  • 研修の進捗状況

 eラーニングを成功させるには「研修成果の見える化」が非常に大切です。「研修成果の見える化」を実現するために、研修の進行管理をバックアップしてくれる学習管理システム(LMS)の導入は必須となります。

 学習管理システムの中には、学習だけではなく、テスト作成支援やアンケート、受講生同士の意見交換など、コミュニケーションがとれるようなシステムもあります。

学習管理システム(LMS)の種類

 学習管理システムには、学習教材を自社で用意する必要があるタイプ(管理機能だけを有するタイプ)と、管理機能と一緒に学習教材も用意されているタイプの2種類があります。

・学習教材を自社で用意するタイプ

 教材の登録と管理のみとなるため、低コストなのが特徴です。今までの研修をベースにしてeラーニングを始めることができます。集合研修の実績があり、テキストなどの教材が用意できている企業におすすめです。

・学習教材も用意されているタイプ

 「充実した研修を自社負担なく実施したい」とお考えの企業におすすめです。

 必須研修(ビジネスマインド研修やビジネスマナー研修など)に特化したタイプや、必須研修以外の様々なジャンルを自由に選んで受講できるタイプなどがあります。

学習教材を自社で用意する場合

 学習教材を自社で用意する場合は、研修内容を分散させて作る方法がおすすめです。

 たとえば、次のようなものがあります。

  • 新人研修で必須の「企業理念」は役員または人事が講師役になり動画で説明
  • 基本研修(ビジネスマインドや企業コンプライアンス)などは既存のeラーニングを利用
  • 専門スキルは、各部署のエキスパートがパワーポイントなどを利用して作成

 また、社内用ナレッジベースなどを作成しておくと、わからないことをすぐに調べることができて便利です。ぜひ作成しましょう。

 eラーニングはオンライン研修ですので、ファシリテーター(研修の進行役)は必要ありません。しかし、受講生たちのサポートやフォローをする研修担当者は必ず決めましょう。

 研修担当は大事な社員の育成を担う重要な役割です。担当者に必要な要素を、以下に挙げました。

  • 物事を論理的に考えることができる
  • 人のために何かをしたい思いがある
  • 伝えることに情熱を持ち、話し上手
  • ユーモアのセンスがある

 社内にこのような人がいるのであれば、研修担当者として育成をしましょう。またそれぞれの要素を活かし、2~3人でチームを組むのもおすすめです。

 eラーニング研修は、いつでも自由に実施できるのが特徴です。しかし、研修を行うのにベストな時期、そうではない時期があります。

 たとえば、発売前の商品(サービス)に関する知識を身につけてもらいたいのであれば、繁忙期の前に行うといいでしょう。

 スキルアップ研修やリーダー研修なども、できれば繁忙期後の閑散期に行うことをおすすめします。

 いずれにしても、現場の管理者とよく話し合い、肝心なときに研修で人手不足……といった事態にならないようにしましょう。

 また、パートタイマーや時短社員などを研修相手とする場合は、勤務時間が短いために受講ができなかったということがないように、あらかじめ配慮する必要があります。

 いよいよ研修実施です。受講生にそれぞれログインしてもらったら、研修を始めます。研修担当者は、システムエラーなどの不具合に対応できるよう体制を整えましょう。

 研修で一番大事なのは「やりっぱなしにしない」ことです。必ず受講した全員のフォローを行いましょう。

 また、受講状況が芳しくない対象者へはメールやチャットで学習を促すことも必要です。研修担当者は普段から対象者とコミュニケーションを取るようにしておきましょう。

 eラーニング研修は、集合研修よりも時間・手間・コストをおさえて実施できると述べました。

 では、eラーニング研修には、具体的にどのようなメリット・デメリットがあるのか、集合研修と比較しながらご紹介します。

企業側のメリット 受講者のメリット
eラーニング研修 ・研修内容の質が講師によって左右されない
・交通費や宿泊費などのコストが不要
・いつでも自由に自分のペースで学習できる
・出社が不要
集合研修 ・受講生の理解度がわかりやすい
・受講者からの質問に対してすぐに受け答えできる
受講生同士のコミュニケーションがとりやすい
企業側のデメリット 受講者側のデメリット
eラーニング研修 ・IT知識が必要
・実技研修には向かない
・モチベーションが維持しにくい
・実技を身につけにくい
集合研修 ・スケジュール調整や欠席者へ対応が必要
・交通費や宿泊費などの費用が掛かる
・決められた時間のみの実施となる
場所と時間によって参加できないことがある

 最後におすすめの学習管理システム(LMS)を、4つご紹介します。

Teachme Biz

 Teachme Bizは、スタディストが提供しているシステムです。

 写真や動画を使ったマニュアルが簡単に作成・管理、さらに共有できるシステムですが、トレーニング機能と呼ばれる機能を使って研修が実施できます。

提供会社 スタディスト
機能 ・研修の計画・実施状況の分析ができるトレーニング機能
・静止画や動画を使ってのマニュアル作成・共有・管理機能
・通知閲覧からタスク実施~完了まで管理できるタスク配信機能
使用感 直観的に操作ができるので、PCが苦手な人も使いやすい。
作成側も受講者側もストレスなく実行できる
利用時の注意 Android端末は個別に推奨環境の確認が必要
おすすめの企業 研修を簡単に始めたい企業
研修以外にも利用したい企業
費用 【初期費用】
550000円(税込)
【月額費用】
スタータープラン…55000円(税込)
ベーシックプラン…110000円(税込)
エンタープライズプラン…330000円(税込)

 Teachme Bizの公式サイトはこちら。

ひかりクラウド スマートスタディ

 東日本電信電話(NTT東日本)が提供しているサービスです。

 自社で用意したテキスト教材や動画教材の配信、テスト・アンケートの作成・実施が可能で、学習履歴や進捗状況の一元管理もできます。

 また、従業員のストレスをチェックできるコンテンツが用意されていて、登録すればすぐに実施できるのも特徴です。

提供会社 東日本電信電話(NTT東日本)
特徴 ・動画・教材の配信からテスト、アンケートの作成・実施
・学習履歴や進捗状況の一元管理
・「コンテンツ言語変換機能」の提供で日本語以外の業務支援が可能(8言語)
・ストレスチェックが基本搭載 登録後すぐに実施可能
使用感 専門知識が不要で、楽しく学べる
サポートも万全なので、初めてでも安心できる
利用時の注意 機種により正常動作しない場合がある
おすすめの企業 外国人労働者を雇用している企業
費用 【初期費用】
5500円(税込)/契約
【月額費用】
198円(税込)/ID

 ひかりクラウド スマートスタディの公式サイトはこちら。 

Schoo for Business

 Schoo for Businessは、Schooが提供しているサービスです。

 約6000本の動画教材が受け放題。ビジネスからITまで幅広いコンテンツが用意されており、目的別・職種別の研修も充実しています。
 動画教材を使用してのオンライン全体研修も可能です。

提供会社 Schoo
特徴 ・約6000本の動画教材が受け放題
・ビジネススキル~ITまで幅広いコンテンツ
・目的別・職種別のカリキュラムが充実
・オンラインによる全体研修が可能
使用感 ・既存動画の視聴ははじめての人にもわかりやすい
・オリジナル動画を制作する場合は、どのような研修にしたいかというビジョンが必要なので、研修自体の慣れが必要
利用時の注意 Microsoft Internet Explorer推奨外
おすすめの企業 研修が初めての企業
楽しく学ばせたい企業
費用 【初期費用】
0円
【月額費用】
1500円(税込)/ID
※契約は20ID以上から

 Schoo for Businessの公式サイトはこちら。

AirCourse(エアコース)

 AirCourseは、KIYOラーニングが提供しているサービスです。

 教材作成・配信進捗状況の一元管理に加えて、従来の集合研修など、社員教育全般を一元化。さらにグループ内でナレッジの共有が簡単にできます。

 動画教材の研修コースが受け放題。初期費用0円~も魅力です。

提供会社 KIYOラーニング
機能 ・教材作成・配信進捗状況の一元管理
・従来の集合研修など、社員教育全般を一元化
・簡単にグループ内でナレッジの共有可能
・動画教材の研修コースが受け放題
使用感 自社制作の登録や動画の作成もかんたん。
受講側もわかりやすい画面でストレスなく使用できる
利用時の注意 受講コースによって受け放題数が違う
フリープランはサポートがない
おすすめの企業 研修の管理に手間をかけたくない企業
テレワークを実施している企業
費用 【初期費用】
0円
【月額費用】
フリープラン…0円
ベーシックプラン…393円/ユーザー
コンテンツプラスプラン…660円/ユーザー

 AirCourseの公式サイトはこちら。 

 eラーニング研修は、インターネットの普及・発展にともない進化してきた研修スタイルです。今後さらに学びやすい環境になることが期待されます。

 しかし、いつの時代であっても研修は「手段」に過ぎません。

 本当に大切なことは、研修を受けさせることだけではなく、その研修を受けたことによって、社員一人ひとりが大きく成長し、それが会社の財産となっていくことです。

 この記事を通して、そのお手伝いができたのであれば、こんなにうれしいことはありません。