目次

  1. Web接客ツールとは
  2. Web接客ツールのメリット
    1. ユーザーの行動に合わせて販促できる
    2. 用途に応じて様々な販促が自動化できる
    3. 高度な技術スキルがなくても自ら設定できる
  3. 販促力に強みを持つWeb接客ツール おすすめ3選
    1. KARTE
    2. Flipdesk
    3. b→dash
  4. Web接客ツールを活用するためのポイント
    1. 顧客の立場で自社のサイトを訪問してみる
    2. 販促活動の内容を絞り込む
    3. 同業他社で導入している有効な方法を参考にする
  5. 接客という本質的な顧客課題の解決に向けて

 Web接客ツールとは、ユーザーがサイト内の特定ページに訪れたり、一定の時間滞在しているなどの状況に応じて、閲覧ページに、ポップアップウィンドウという自動的に起動する表示画面を通して、販促や顧客対応に繋げるツールです。 

 そもそもWeb接客とは、インターネットサイト内における接客をいいます。

 実際の店舗では顧客が何回来たかは見分けが付かないのが一般的ですが、Webでは再来訪したユーザーを特定することが技術的に可能です。

 そのユーザーにだけWeb上で販促の接客ができるため企業にとっては、合理的に売上を伸ばす手法として注目されています。

 Web接客ツールとは、こうした合理的に売上を伸ばせる特徴を持つWeb接客を、より効率化し、顧客化を促進できるツールです。

 例えばセール情報ページに一度は来て諦めた顧客が再び来たら「今だけ、お得なクーポンをゲット!」という様なポップアップでクーポン画面を表示して、買うか迷っているユーザーの背中を押して顧客化を実現します。 

 Web接客ツールの導入によって、次の様なメリットがあります。

  1. ユーザーの行動に合わせて販促できる
  2. 用途に応じて様々な販促が自動化できる
  3. 高度な技術スキルがなくても自ら設定できる

 DMやメールの様に、ユーザーに行動喚起して販促をするプッシュ型ではなく、ユーザーがサイトに訪れている状態に合わせて販促するプル型なアプローチは、効率化を図りやすいことは言うまでもありません。

 ユーザーからはタイミング良く表示された情報に、つい導かれたといった感覚を覚えるでしょう。

 Web接客ツールには「タイムセール告知」や「サイトから離れる時の再告知」といった機能があり、ユーザーの行動に合わせた販促活動が容易になります。結果、売上効果も期待することができます。

 Web接客は、対面の接客とは異なり、直接コミュニケーションをとるだけでなく、顧客からの質問にチャット形式で応答するなど、顧客にあわせて対応方法を選択できるのが特徴です。

 Web接客ツールを用いれば、いずれのケースも自動化でき、業務の効率化・省力化を実現できます。

 これにより、直接接客すべきシーンでの有人化や販促企画など、新たな売上のために限られたリソースを使えるようにもなります。

 Web接客ツールには、技術革新によって、販促や顧客対応の実務者にプログラミングなどのスキルがなくても設定できる利便性があります。

 これは、導入する企業が増えている理由の一つとも言えるでしょう。

 その背景に、サイト内の顧客対応の多様化や利用シーンが広がっている現状に対して、自立的に設定ができなければ、顧客ニーズに応じた対応が追いつかなくなるといった課題があるからではないでしょうか。

 Web接客ツールは多様なソリューションがあり、どれも有効な機能を有しています。

 本記事では事業課題において「Webの販促力」にフォーカスし、その解決に強みをもつWeb接客ツールを3つご紹介します。

 Web接客ツールのパイオニアとして、あらゆる業種・業態に導入されており数多くの実績があります。

 顧客体験価値の向上を理念に掲げ、独自の解析により、緻密に個客に応じた対応を実現できるのが特徴です。

システム名 KARTE(カルテ)
提供会社 株式会社プレイド
特徴

・リアルタイムで顧客解析ができ、チャンスロスを回避できる
・よく使われるソースのテンプレートが転用できるため、使い方が良く分からない方でも、効果的な方法をすぐに使える
・多様な業態で培われた数多くのシナリオナレッジを使えるため、自社にフィットする方法を効率良く選択できる

料金 要問合せ

 KARTEの公式サイトはこちら。

 多種多用な業態に適したWeb接客ツールです。

 また、大手からSOHOや個人事業主まで導入されており、事業規模に関係なく使えるのが特徴。

 手厚いサポートとコストパフォーマンスの高さも魅力です。

システム名 Flipdesk
提供会社 株式会社フリップデスク
特徴

・導入後の運用サポートやレポーティングなどのオプションがあるため、効果的な使い方や課題と解決の手解きをしてくれる
・Web接客のポップアップとチャットの両方を導入できる
・無料アカウントがあるため、実用性を評価できる

料金

・ライトプラン ¥3,980/月~
・スタンダード ¥49,800/月

 Flipdeskの公式サイトはこちら。

 マーケティングオートメーションツールとして有名な同社サービス内にあるWeb接客ツールです。

 自社の顧客データベースの連携により、個々の顧客に応じた販促ができます。

 事業の全体的なマーケティング活動の最適化に課題を持つ企業に適しています。

システム名 b→dash(ビーダッシュ)
提供会社 株式会社フロムスクラッチ
特徴

・顧客データベースとの紐づけによって、一人一人の顧客に応じて実効性の高い販促が期待できる
・マーケティングオートメーション機能がワンストップで備わっており、MailやLINEなどの販促も1つのツールで集約して実行できるため効率的
・よく使われるソースのテンプレートが転用できるため、使い方が良く分からない方でも、効果的な方法をすぐに使える

料金 要問合せ

 b→dashの公式サイトはこちら。

 優れたWeb接客ツールを導入したとしても、うまく活用しなければ課題解決に結びつけることはできません。最後に、Web接客ツールを有効に使うためのポイントをお伝えします。

 Web接客ツールは、Web接客の販促活動の効率化や、販促活動で生じた課題をよりスムーズに解決するための道具に過ぎません。

 何を効率化したらいいのか、どんな課題を解決したらいいかは、ユーザーの判断に委ねられます。逆に効率化の対象や課題が見つかれば、Web接客ツールは強い味方になります。

 課題を見つけるときは、まず自社のECやWebサイトを顧客観点で訪問してみましょう。

 「顧客は何を知りたくなるだろうか」という気づきを得たり、「こんな割引があったら買いたくなるかもしれない」や「なぜ、このページで終了しているのか…続きはないのか?」など、素朴な疑問が生まれてくるはずです。

 これらの疑問は同じく顧客も感じるため、課題解決にはこの観点が欠かせません。

 課題が見つかれば、あとはWeb接客ツールの設定を変更していくだけです。

 例えば、送料無料の設定はしているが顧客がその金額に届かない金額で購入していて、サイトを訪問したら送料無料の案内がわかりにくいのが原因だとわかった、としましょう。

 このとき、「特定商品の購入時にまとめ購入で送料無料というポップアップを設定」するといった形です。

 Web接客ツールを有効に活用するためには、販促活動の内容を絞り込むことをおすすめします。

 事業の主力商品やサービスは、どの顧客に、どのタイミングに、サイト上で確実に顧客化したいか、といった具合です。

 繰り返しになりますが、Web接客ツールは販促活動を支援するツールでしかなく、効率化すべき内容、解決すべき課題はユーザー自身が見つけなければいけません。

 販促活動の内容を絞り込めば、実施したときにそれらが浮き彫りになり、何をしなければいけないのかも明確になります。Web接客ツールの恩恵も十分に受けられるでしょう。

 例えば、「セールページに来たユーザーに、商品を購入してもらった際に、商品クーポンを発行しよう」としたとします。

 そこで利益率に課題があれば、別商品のセール企画において、「セールページに来たユーザーに、その商品単体ではなく、セット商品で使える割引クーポンを表示しよう」と、新たな販促の企画もしやすくなります。

 企画が立てられれば、あとはWeb接客ツールの出番です。割引クーポンがベストなタイミンで表示される機能を使えば、期待した結果が得られるでしょう。

 Web接客ツールを先行して導入している同業他社は参考になるので外せません。

 今回ご紹介したWeb接客ツールのWebサイトには、導入実績先が表示されているので、同業他社で導入しているかを確認できます。

 その企業がどういった使い方をしているのかを知ることで、導入の検討材料となるので参考になるでしょう。

 Web上で、あらゆる状況を加味して販促や顧客対応を自動的に行うことができるのが、Web接客ツールの利点です。

 しかし、接客においては「顧客の行動」だけでなく、「顧客の心情」を理解するのも重要です。Web接客ツールを用いると、「顧客の心情」を見落としやすくなるので注意が必要となります。

 販促力を強化する目的のために、ユーザーがページを離れる都度、クーポン画面を出し続けると言った執拗なやり方は好まれません。

 店頭の接客では顧客から直接聴き出すことができ、その反応を知ることができます。それに呼応できるかの接客力が問われますが、Webにおいても同じことが言えます。

 店舗を持つ事業者だけでなく、店頭での接客は、Web接客ツールにおける本質的な課題解決に導くヒントが埋まっているのかもしれません。

 あらゆる顧客体験を通して、あらゆるチャネルにおける顧客提供価値が上げられる可能性が広がっていることを確認できれば、事業のWeb販促力は自ずと高まっていくと確信しています。