目次

  1. リサイクル率、CO₂削減率を自動計測
  2. 17万5千枚の紙に苦しんだ過去
  3. 「こんな面倒なことを」と言われ 
  4. オリパラでのアピールが不発に
  5. ワンクリックでリポート作成
  6. 回収業者にも生じたメリット
  7. ショッピングモールで上げた成果
  8. 「いつか時代は来る」と信じて

 「企業の体重計」は、板状の専用機器をごみ箱の下に敷くと重さを自動で計量し、クラウド上でデータを連携させるシステムです。

 ケイ・システム社長の小島啓義さん(44)が2016年、東京都のシステム開発会社「ウエスト・クラウド・ジャパン」と共同で作り上げました。

 紙やプラスチック、生ごみなど廃棄物の種類ごとに分けられたごみ箱を設置し、体重計にごみの種類を登録することで、リサイクル率や二酸化炭素の削減率なども自動で予測。スマートフォンですぐに確認できるシステムで、廃棄物処理業務に関する事務処理の効率化につなげています。

 現在、「企業の体重計」を導入しているのはショッピングモールやスーパーマーケットなど5、6社ですが、1年以内に30社まで伸ばし、翌年も継続的に増やしていく事業計画を立てています。

「企業の体重計」の仕組み(ケイ・システムの資料から引用)

 廃棄物処理会社に10年間ほど勤めてた小島さんは、15年にケイ・システムを設立しました。前職で管理監督業務をしているときに、社内の電子化を進めましたが、「当時はDX(デジタルトランスフォーメーション)はもちろん、デジタル化という言葉も縁遠い世界でした」。

 廃棄物の処理後に発行する証明書は、当時から紙と電子データが選べるにもかかわらず、社内では紙が使われていたといいます。

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