目次

  1. 大学の長期休みに得意先回り
  2. 「赤札運動」で進めた業務改善
  3. 卸売りから小売業へ
  4. 東日本大震災で受けた打撃
  5. 老舗みそ店のM&Aに動いた理由
  6. 従業員と一緒にラジオ体操
  7. 大量生産の機械をあえて捨てた
  8. 全従業員にタブレットを配布
  9. シナジーで生まれた商品
  10. 「時代をつなぐ」M&Aに

  「諏訪商店」は諏訪さんの父が1969年、観光土産の卸売業として創業しました。72年に株式会社化して、市原市に本社を置いています。

 2002年から千葉県内を中心に小売店「房(ふさ)の駅」を開店。千葉県の特産品を使ったお菓子が人気で、クッキーの上にピーナツをのせた「ピーナツキング」や、さつまいもの生産から加工まで手がけた「妖精の干し芋」などが知られています。漬物など日常の食材も販売しています。

 15年にホールディングス化し、現在は小川屋味噌店など7社で構成する諏訪商店グループとなっています。グループ全体の従業員数は約400人、年商は52億円を誇ります。

 2代目の諏訪さんにとって家業は生活の一部でした。自宅の隣に会社があり、職場に遊びに行ったり倉庫でかくれんぼをしたりして育ちました。

 継ぐのは当たり前と思っていた諏訪さんは、大学では経営学部で学びました。長期休みに家業でアルバイトをして、得意先企業を全て訪問したり、商品の分析を行ったりしていたそうです。

 卒業後は東京の食品卸売会社で修業。社会人2年目で中小企業診断士試験に合格したことを機に、24歳で諏訪商店に入社しました。

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