【4月30日は何の日】50年前、「図書館記念日」が始まる
「実は10年前のきょう…」「きょうはこんな日なんですけど…」。取引先との雑談や、プレゼンの冒頭、社内の朝礼など、日々のビジネスシーンでのちょっとした会話のきっかけになる話題の“タネ”を紹介します。
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4月30日は図書館記念日です。
図書館の充実を求める世論を盛り上げようと、日本図書館協会が定めました。
第1回の記念日となった1972年4月30日付朝日新聞朝刊(東京本社版)に「遅れています 日本の図書館」の記事が載っています。
協会が初めてまとめた図書館白書を引用し、人口当たりの蔵書数がアメリカの3分の1、貸し出し冊数がイギリスの45分の1など、日本の後進ぶりを紹介しています。
一方で「学生の勉強部屋」から「住民への本の貸出し所」「日常生活の問題の解決をたすけるところ」にイメージが変わりつつある、とも伝えています。
その10年後、1982年5月の紙面にある連載「図書館はいま」では、前年に発売された大ヒット作「窓際のトットちゃん」(黒柳徹子著)をめぐる議論が紹介されました。
多くの公立図書館は利用者の声に応え「トットちゃん」を大量購入しますが、職員の間では「これではベストセラーの貸本屋。書店で手に入りにくい中小出版社の良質な本に目を向けるべきだ」「図書館の利用促進につながるならいいのでは」と意見が分かれたといいます。
似た議論は最近もありました。
公立図書館の貸し出しにより本が売れにくいとして、出版社や作家らが発売から一定期間、新刊本の貸し出しをやめるよう求める動きが2015年秋に表面化しました。
2000年代以降、出版不況が深刻化する一方、全国の公共図書館数と貸し出し冊数は増えていることが背景にあるようです。
近年は民間への運営委託も進みます。
2017年8月の朝日新聞記事によると、全国約3200館のうち約2割が民間運営に。
独自のイベントやおしゃれな空間で利用者を大きく伸ばす図書館がある一方、「利益優先」との批判が出て民間委託を諦める自治体もあります。
文化庁は現在、蔵書の電子データをパソコンやスマホに送れるようにする法改正を検討中といいます。
私たちのニーズをくみ取りながら、図書館はどう変わっていくのでしょうか。
(朝日新聞社の経済メディア「bizble」で2021年4月30日に公開した記事を転載しました)
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