目次

  1. 見えてきた潜在ユーザー
  2. 箱から出てきたどうぶつたち
  3. コンビニ向けの販売に注力
  4. 日本のお菓子が持つ可能性
  5. ポイントは「変えない」こと
  6. お菓子で世界平和に貢献したい

 2017年ごろから、宮本さんは「たべっ子どうぶつ」「アスパラガス」「しみチョココーン」のさらなるブランド強化に力を入れ始めました。

「2014年に父から会社を継いでからも、仕事に対する思いはさほど変わりませんでした。しいて言えば、『お客さんに喜んでもらって、会社を大きく成長させたい』という気持ちがさらに強くなりました」

 ギンビスのお菓子はどれも、シンプルで飽きのこない味が特徴です。購買層の9割ほどが、子どものころから親しんでいるヘビーユーザーです。

 「子どもだったお客さんが大人になって親となり、自分の子どもにまたたべっ子どうぶつを食べさせるなど、親子3世代にわたるお客さんも珍しくありません。それが私たちの強みだととらえていたのですが、子どもから親になるまでの間の世代の人たちに、たべっ子どうぶつをもっと届けられるのでは?と感じ始めました」

 具体的には10~20代の潜在ユーザーがいると考えた宮本さん。とはいえ、若者向けに従来の味を変えてしまうと、長年のお客さんが離れてしまいます。そこで着目したのが、たべっ子どうぶつのキャラクターでした。

たべっ子どうぶつのキャラクターたち(ギンビス提供)

 「どうぶつたちを通じて、10代と20代のお客さんを呼び起こしたいと考えました。若い人たちが集まるところで、どうぶつたちのグッズを販売して、たべっ子どうぶつを思い出してもらえるようにしたのです」

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