モチベーションが上がる朝礼とは?具体例やネタを探す方法を紹介
事業規模や業界を問わず、朝礼を行っている企業は少なくありません。ただし、朝礼によって社員のモチベーションを上げるのではなく、逆に下げてしまっているケースも見られます。本記事では、社員のモチベーションを上げ、ビジネス効率も上げる朝礼の特徴や具体例、ネタを探す方法について解説します。
事業規模や業界を問わず、朝礼を行っている企業は少なくありません。ただし、朝礼によって社員のモチベーションを上げるのではなく、逆に下げてしまっているケースも見られます。本記事では、社員のモチベーションを上げ、ビジネス効率も上げる朝礼の特徴や具体例、ネタを探す方法について解説します。
目次
朝礼の目的とは、社員全員のコミュニケーションを密にし、モラルとモチベーションを最大限に引き上げ、企業全体のビジネス効率を高めることです。朝礼で行われるすべての活動は、いずれもその目的を果たすために行わなければなりません。
朝礼というとスピーチの印象が強いですが、社員同士で感謝の言葉を伝え合うなど、スピーチを含む取り組みも導入したほうがより効果的でしょう。その際に、経営者が行うべきことが2つあります。
1つ目は、朝礼において社員のモラルやモチベーションを下げるような言動を一切行わないことです。特に社員の士気を下げ、やる気を大きく失わせるようなことは、リーダーとして避けなければいけません。むしろ、リーダーは、社員に進むべき方向を示し、叱咤激励し、時にはシンパシーと賞賛を与えて奮い立たせる必要があります。
2つ目は、会社のビジョンやミッションを確認することです。企業の中には、自社のビジョンやミッションを掲げているものの、それらを社員と共有していない、または共有の程度が十分ではないケースが散見されます。朝礼を活用し、自社のビジョンやミッションを社員と共有することがリーダーの重要なタスクです。
会社により朝礼の実態はさまざまですが、社員のモチベーションが上がる朝礼には以下の特徴があります。
1つ目の特徴は、朝礼の司会者や発言者がネガティブなことをあまり言わないことです。企業の中には、営業ノルマを達成できなかった社員を朝礼の場で叱責する企業もあるようですが、社員のプライドとモラルを挫き、公衆の場で恥をかかせるようなことは、百害あって一利なしです。逆に朝礼をうまく活用している会社は、社員を称賛し、鼓舞する場としています。社員の面前で経営者からほめたたえられた社員のモラルがどれだけ上がるか、想像に難くないでしょう。
例)Aさんは今月〇〇をしてくれました。これは大変すばらしいことだと思います。 |
2つ目の特徴は、業績などについて言及する際に具体的な数字で示されていることです。特に売上や利益などの重要な現状についての話は、漠然とした概況を語るよりも実際の数字を示すほうが伝わります。朝礼の短い時間の中では、観念論よりも実務論で話を展開すべきでしょう。
例)今月の売上は今のところ〇〇円です。目標までは〇〇円なので、達成するために〇〇に力を入れていきましょう。 |
3つ目の特徴は、朝礼の時間が適切な長さであることです。朝礼を効果的に行っている会社を参考にすると、社員のモラルを維持し参加意欲を失わせない朝礼の時間は、10分から15分程度で行っているケースが多いようです。30分だと長いと感じる社員が出てくるかもしれません。朝礼の目的が社員に明確に示され、スムーズな運営がなされていれば、10分の長さでも中身の濃い充実した朝礼を行うことが可能です。
4つ目の特徴は、朝礼の場で社員が参加する機会があることです。朝礼を経営者や部門長が一方的に話す場としている企業が少なくないようですが、そのような朝礼に社員が喜んで参加することは困難です。持ち回りで社員が情報を発信したり、何らかのアクティビティに参加できたりするなど、全員参加型の朝礼が望ましいでしょう。
ここでは、モチベーションが上がる朝礼の例を5つご紹介します。
アパレルECサイト運営大手のS社では、毎朝の朝礼で参加者全員が手話を学んでいます。聴覚に障がいを抱える社員が現場で増えていることにより、実務上の必要性から手話の学習を始めたことがきっかけです。今まで縁がなかった手話を学ぶことで社員の学習意欲が高まり、結果的に仕事に対するモチベーションを上げる効果が得られています。一般的に、朝礼の場において「何かを学ぶ」経験をすることで知識欲が刺激され、モチベーションが上がる結果につながります。S社のように、朝礼を「学びの場」とする企業は少なくありません。
朝礼で社歌を歌う企業は多くみられますが、オリジナル体操をする企業は珍しいでしょう。家電メーカーのP社では、毎朝の朝礼で社歌を歌うとともに、オリジナル体操を全員で行っています。オリジナル体操を行うことで社員の連帯感が強まり、仕事に対するモチベーションも高まります。社歌やオリジナル体操、あるいはオリジナルダンスといった、「会社独自のもの」には、会社全体の一体感を強める効果があります。
中堅ハウスメーカーのSA社では、社員が朝礼に参加するようになる仕掛けを用意しています。それは、25分間の朝礼の中で社員同士が他の社員へ「感謝の言葉」を伝え合う時間を5分間設けることです。普段なかなか表に出せない気持ちを伝えることができ、また、相互理解も深まる効果があるようです。それによって、社員が朝礼に積極的に参加することにつながり、モチベーションを上げることが期待できます。
医療系ベンチャー企業のE社では、頭の回転を高めようという社員のアイデアから毎朝の朝礼で「脳トレ」を行っています。「脳トレ」のようなアクティビティにより、朝礼に対する社員の参加意欲とロイヤリティを高める効果につながるでしょう。
SNS関連事業を行うスタートアップ企業R社では、毎朝の朝礼で全員参加型の「オンラインゲーム」を行っています。リモートワークで仕事をする社員が多いR社では、朝礼で全員参加型のゲームを行うことで社員全員のコミュニケーションを図り、情報共有を高める効果が得られているようです。R社はリモートでオンラインゲームを行っていますが、リアルにオフラインでゲームを行う会社も存在します。
モチベーションが上がる朝礼のネタを探すための方法を2つご紹介します。
ネタ探しに最も適したツールがインターネットです。Googleなどの検索エンジンで「モチベーションが上がる朝礼」「ユニークな朝礼」などのキーワードを検索すれば、さまざまなウェブサイトやブログが見つかります。最近はYouTubeなどの動画サイトにも、モチベーションが上がるようなユニークな朝礼の動画が数多く投稿されています。また、ニュースサイトなどでも検索すれば多くの情報が見つかります。
FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアも、モチベーションが上がる朝礼のネタの宝庫です。Facebookで「朝礼」で検索すれば、朝礼を専門に扱ったFacebookグループや、Facebookユーザーによる朝礼に関する投稿が多数ヒットします。さらにFacebookへの投稿の多くには写真や動画などが添付されています。Twitterでも同様に、朝礼に関するたくさんの情報が投稿されています。
新型コロナウイルスの影響により、リモートワークが世界的に定着しつつあります。新型コロナウイルスのパンデミックは収束の兆しをみせてきましたが、リモートワークというワークスタイルが今すぐに終わることはないでしょう。現在の労働者にとっては、リモートワークは半ば当たり前のものになってきているからです。
一方、リモートワークの時代であればこそ、オンラインによる朝礼を活用する機運が高まっています。また、オフラインでのリアルな朝礼の良さを改めて実感したというケースもあるでしょう。社員全員のコミュニケーションを図り、モチベーションを上げることが朝礼の目的です。オンラインでもオフラインでも、朝礼をうまく活用して業績アップにつなげることをおすすめします。
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