目次

  1. 乃し梅本舗 佐藤屋とは ご当地CMソングでもおなじみ
  2. 2人の弟には夢がある 俺にはないから継ぐことにした
  3. 後継者の初仕事は「ごめん!お菓子作れないんだ」
  4. 「老舗一回休み現象」を危惧
  5. テーマは「和菓子をちょっと自由に」
  6. 和菓子から生まれる「ストーリー」ごと召し上がれ
  7. 伝統があってこそ遊びがもっと面白くなる

 乃し梅本舗 佐藤屋は、山形市内に5店舗を構える、1821年創業の老舗の和・洋菓子店です。お菓子はもちろん「ご当地CMソングの老舗和菓子店」としても、山形ではとても浸透しています。

1821年創業の「乃し梅本舗 佐藤屋」

 「♪~爽やかな、まごころを、おくりましょう~あの人へ」という、子どもたちも口ずさむことができるくらいになじみ深い歌です。

 佐藤屋のテレビCMは、アニメ番組の間に流れるので、子どもたちは毎週のように佐藤屋ソングを耳にして、自然とくちずさみます。

 テレビ局の営業担当者からは、広告の費用対効果として、あまりおすすめできないと何度も止められていると話す佐藤さん。でも「その枠だからいいんだ。子どもたちは、未来の大切なお客さまだから」と言い切ります。

看板菓子の「乃し梅」

 目の前の利益もとても大切だけれども、10年20年と老舗が老舗でいるためには、未来の顧客にもお菓子の良さを伝えていくことが大切だと感じているからです。

 老舗の男3人兄弟の長男として生まれた、8代目佐藤慎太郎さん。

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