目次

  1. 起業したかったけれどアイデアもお金もなかった
  2. 365日休まず3倍働いていたから赤字でないだけだった
  3. 酒屋が手掛ける求人サイト
  4. 学生の間で評判「エンジニアの仕事ができる酒屋」
  5. 学生と立ち上げる新規事業
  6. 家業でアイデアを見つけ実践・起業
  7. 地方でチャレンジしたい人のために機会格差をなくしたい

 藤田酒店は、近隣の飲食店から酒の注文を受け、配達・販売するのが主な業務内容です。正社員は1人、パート・アルバイトが20人ほど在籍し、年商は3億〜4億円ほどです。

 藤田酒店は、藤田さんの祖父が始めた商店を父が再建させたことが創業のきっかけでした。祖父の時代は醤油などの調味料を販売していたものの倒産。藤田さんの父が1975年に藤田酒店として創業しました。

 「父は超極貧の幼少期を過ごして、毎月家に借金の取り立てが来るような生活だったそうです。ずっと電気が切れた生活を送っていたので、今でも家の電気が切れたらすごく嫌がるんですよ」

 幼い頃は父親が開店前の暗い飲食店に配達へ行くのに、藤田さんもよく連れて行かれました。

 「飲食店オーナーに父が怒られているところを見て、いつもは強くてかっこいい父が、オーナーにペコペコして謝るのを見てすごく悲しかったです。絶対僕は商売をやらないと思いました」

 関西の大学を卒業後、関西で電気系の会社で営業職として務めた後、2011年に家業に戻りました。父からは藤田さんが帰ってくるなら歓迎するし、帰ってこなかったらゆっくりと廃業するから、どちらでもいいと言われていたそうです。

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