高速道路の深夜割引見直し、2025年7月から再延期 ETCの広域障害で

NEXCO東日本・中日本・西日本などは2025年7月ごろに予定していた高速道路の深夜割引見直しについて再延期することを発表しました。4月6日にNEXCO中日本管内で起きた広域的なETCシステム障害への再発防止を優先するためだといいます。
NEXCO東日本・中日本・西日本などは2025年7月ごろに予定していた高速道路の深夜割引見直しについて再延期することを発表しました。4月6日にNEXCO中日本管内で起きた広域的なETCシステム障害への再発防止を優先するためだといいます。
高速道路の深夜割引は、夜間の車を周辺の一般道から高速道路に誘導して騒音を減らすため、2004年に始まりました。割引率の変更などを経て、2014年からは、0時~4時に高速道路の料金所を通過する車両の利用料金を3割引する仕組みとなっています。割引率の基準はどの地域も同じで、割引適用にはETCの搭載が必須になります。
しかし、0時前に深夜割引適用待ちの車が料金所出口に滞留するのを防ぐためとして、割引が適用される条件を変更することにしました。高速道路各社は、2024年末ごろに導入すると発表しましたが、システム整備に時間がかかっているため、2025年7月から再延期しました。
そんななか、4月6日にNEXCO中日本管内で起きた広域的なETCシステム障害が起きました。0時半頃から、NEXCO中日本管内料金所のETCでシステム障害が発生し、課金処理ができず、ETCレーンの通行ができなくなりました。システム障害が起きたETCは、1都7県の17路線106ヵ所に上りました。2km以上の渋滞も10ヵ所で起きました。
原因については「ETCカード取り扱い是非を判定するため過程で、ETCカードの判定データ部分に他の情報データ(宛先データ)が書き込まれ破損したため」と説明しています。
高速道路会社は、4月18日に広域的なETCシステム障害発生時の危機管理検討委員会(委員長:中村英樹 名古屋大学大学院 環境学研究科 教授)を立ち上げ、障害の原因究明や再発防止策等の議論を続けています。
こうしたなか、高速道路各社は5月28日、「深夜割引見直しの運用開始時期については、工程の精査を実施しているところですが、深夜割引見直しに向けたシステム整備を一時中断していることなどから、7月ごろからの運用開始は困難となっております」と発表しました。
運用開始時期の見通しについては、システム整備の再開の状況を含めて、引き続き、工程を精査していく必要があるため、改めて公表するとしています。
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