協会けんぽ、2025年7月から資格確認書送付へ マイナ保険証がない場合

全国健康保険協会(協会けんぽ)は、2025年7月より順次、現行の健康保険証を所持していない加入者に対して「資格確認書」の送付を開始します。2025年12月2日以降、従来の健康保険証が使用できなくなるためです。従業員の住所に送付した資格確認書が、あてどころ不明等で返送された場合、事業所に送付する場合もあるので、事業主の皆さんも必要な対応を把握しておきましょう。
全国健康保険協会(協会けんぽ)は、2025年7月より順次、現行の健康保険証を所持していない加入者に対して「資格確認書」の送付を開始します。2025年12月2日以降、従来の健康保険証が使用できなくなるためです。従業員の住所に送付した資格確認書が、あてどころ不明等で返送された場合、事業所に送付する場合もあるので、事業主の皆さんも必要な対応を把握しておきましょう。
従来の紙の健康保険証は、2025年12月2日以降は医療機関等で利用することができなくなります。医療機関を受診する際には、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」を利用することが原則となります。
しかし、何らかの事情でマイナ保険証を持っていない場合、医療機関等を受診する際の証明書として必要となるのが、協会けんぽから送付予定の「資格確認書」です。
厚生労働省の公式サイトによると、当分の間、マイナ保険証を保有していない人すべてに、健康保険証の有効期限内に「資格確認書」が無償で申請によらず交付されることになっています。
資格確認書の送付対象となるのは、2024年11月29日までに日本年金機構で新規に資格取得(扶養認定)の決定をされた加入者で、かつ2025年4月30日時点でマイナ保険証を持っていない人です。事業所も把握できるよう、対象者がいる事業所には、事前に「対象者一覧表」が送付されることになっています。
この資格確認書は、協会けんぽにご加入の都道府県支部ごとに、2025年7月下旬から10月下旬以下の時期に順次送付されます。
都道府県 | 送付時期 |
---|---|
北海道 | 8月15日~9月5日 |
青森県 | 9月12日~9月19日 |
岩手県 | 9月19日~9月26日 |
宮城県 | 10月10日~10月17日 |
秋田県 | 9月26日 |
山形県 | 10月17日 |
福島県 | 10月17日~10月24日 |
茨城県 | 10月17日~10月24日 |
栃木県 | 10月24日 |
群馬県 | 10月24日 |
埼玉県 | 9月17日~10月15日 |
千葉県 | 10月15日~10月29日 |
東京都 | 8月1日~9月12日 |
神奈川県 | 8月20日~9月17日 |
新潟県 | 9月26日 |
富山県 | 9月26日~10月3日 |
石川県 | 10月3日 |
福井県 | 10月3日 |
山梨県 | 10月3日 |
長野県 | 10月10日 |
岐阜県 | 10月10日~10月17日 |
静岡県 | 10月10日~10月17日 |
愛知県 | 7月30日~9月5日 |
三重県 | 10月24日 |
滋賀県 | 10月24日 |
京都府 | 9月26日~10月3日 |
大阪府 | 7月30日~10月17日 |
兵庫県 | 9月5日~9月26日 |
奈良県 | 9月12日 |
和歌山県 | 9月12日~9月19日 |
鳥取県 | 9月19日 |
島根県 | 9月19日 |
岡山県 | 9月19日~9月26日 |
広島県 | 10月10日~10月24日 |
山口県 | 9月26日 |
徳島県 | 8月22日~8月29日 |
香川県 | 9月26日~10月3日 |
愛媛県 | 10月3日~10月10日 |
高知県 | 8月29日 |
福岡県 | 9月12日~10月10日 |
佐賀県 | 8月29日~9月5日 |
長崎県 | 9月5日 |
熊本県 | 9月5日~9月12日 |
大分県 | 8月1日 |
宮崎県 | 8月1日~8月8日 |
鹿児島県 | 8月8日~8月15日 |
沖縄県 | 8月15日~8月22日 |
送付先は、原則として従業員の自宅です。家族の資格確認書についてもまとめて送付されます。ただし、送付される資格確認書が5枚以上になる場合は、複数の封筒に分けて送られます。
もし従業員の住所宛に送付された資格確認書が、住所不明などの理由で協会けんぽに返送された場合、返送された資格確認書は事業所に送付されます。この場合、事業主に対し、従業員へ配付するよう依頼がある予定です。
資格確認書が届いた時点で健康保険の資格を喪失している場合、同封されている返信用封筒で返却する必要があります。
協会けんぽは、資格確認書の一方で、マイナ保険証の利用を呼びかけています。
マイナ保険証を使って受診すると、本人が同意した場合に限り、初めての医療機関でも、特定健診や薬剤、診療情報などが医師と共有できます。たとえば、別の医療機関で処方された薬の情報を医師が確認できるため、重複投薬や飲み合わせによる副作用のリスクを避けることができるといいます。
また、高額療養費制度を利用する際、これまでは「限度額適用認定証」を事前に申請し、取得する必要がありました。しかし、マイナ保険証で受診すれば、この認定証がなくても、本人が同意するだけで高額療養費制度が適用され、窓口での高額な立替払いが不要になります。協会けんぽへの別途手続きも不要となります。
マイナンバーカードを健康保険証として利用するためには、自身でスマホや医療機関の窓口、セブン銀行のATMなどで「保険証利用の登録」をする必要があります。
おすすめのニュース、取材余話、イベントの優先案内など「ツギノジダイ」を一層お楽しみいただける情報を定期的に配信しています。メルマガを購読したい方は、会員登録をお願いいたします。
朝日インタラクティブが運営する「ツギノジダイ」は、中小企業の経営者や後継者、後を継ごうか迷っている人たちに寄り添うメディアです。さまざまな事業承継の選択肢や必要な基礎知識を紹介します。
さらに会社を継いだ経営者のインタビューや売り上げアップ、経営改革に役立つ事例など、次の時代を勝ち抜くヒントをお届けします。企業が今ある理由は、顧客に選ばれて続けてきたからです。刻々と変化する経営環境に柔軟に対応し、それぞれの強みを生かせば、さらに成長できます。
ツギノジダイは後継者不足という社会課題の解決に向けて、みなさまと一緒に考えていきます。