目次

  1. 変化をポジティブに 全社員に最新版スマホ・iPad・PC支給
  2. 業務の効率化を目指しChatGPTをいち早く導入
  3. 議事録作成を自動化 まず自分でやってみる
  4. 社内規定チャットボットの運用も開始
  5. 使って見えたChatGPTの課題 でも積極活用
  6. 新本社は全国から人材を呼び寄せる「灯台」

 小平は、LPガスや電力を供給するエネルギー事業を中心に、IT事業、貿易・コンサルティング事業も展開する1912年創業の総合商社です。

 コロナ禍で社内のコミュニケーションが激減して組織状態が大きく悪化したことを機に、4代目の小平勘太さんが「第4創業」と銘打った社内改革プロジェクトを開始しました。会社の方向性を示すミッション・ビジョン・バリューの作成、組織変更、人事評価制度の改革、ミーティングの改善などに取り組んだ結果、社員が協力し合って会社を盛り立てていく気運を生み出すことに成功しています。

 社内改革の過程で、勘太さんは新しいITツールの導入にも取り組みました。旧総務部を経営企画室へと刷新する過程で、作業の多くが紙やエクセル上で行われていたり、部署ごとに経理のルールが異なっており、長時間労働や異動の妨げになっていることがわかったのです。

 そこで勘太さんは、古い社内システムをすべてSaaSに置き換え。マイクロソフトのOffice365やTeams、オンライン会議ツールのZoom、勤怠管理システムの「ジョブカン」など、10のITツールを一気に導入しました。

 同時に、全社員にノートパソコン、iPad、スマホも支給しました。最新のハードを配布することで、ハードが古くてツールを使えないという言い訳をなくし、変化に対してポジティブな印象を持ってほしかったからでした。

 「社員には戸惑いもありましたが、ツール導入を一気に進めてよかったと思います。多くの作業をデジタルでできるようになり、書類の量が激減しました。経理の生産性が上がり、電子帳簿法などの制度変更に自動で対応できるようにもなりました。DX事業部が担当していたシステムのメンテナンス作業も不要になり、本来の業務に集中できるようになりました」

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