目次

  1. 「真っ赤な棺」を展示会に
  2. 着想から8年後の発注
  3. 「真っ赤な棺」がニュースに
  4. 「カープ棺」に込めたこだわり
  5. カープ棺の入棺体験会も企画
  6. 「在りし日」を振り返る棺に
  7. 「CAN-OK」を旗印に
  8. 「筋をたがえない」経営を

記事前編「棺には力があると信じて カープ棺を作った共栄3代目の原点」はこちら。

 共栄は職人による優れた加工技術などを強みに、年間10万基の棺を製造するメーカーです。栗原さんは27歳で家業に入ってから、「棺には力がある」という思いを胸に、魅力あるカタログづくりのサポートなどで販路を広げてきました。

 「カープ棺」の着想は2015年、黒田博樹投手のカープ復帰を受けてファンが盛り上がったことを受けて生まれたものです。そのときは実現に至りませんでしたが、野球少年で熱烈なカープファンの栗原さんはあきらめず、真っ赤な棺のプロトタイプを作りました(前編参照)。

 栗原さんはこの棺を、葬祭業者の全国展示会「フューネラルビジネスフェア」に出展しました。

 「カープのロゴは棺に入れられないので、球団グッズのタオルを棺の上に置いただけですが、多くの人の目を引きました」

「赤い棺」のプロトタイプを展示会のブースに置きました
「赤い棺」のプロトタイプを展示会のブースに置きました

 赤い棺は展示会や自社工場に置き、「何かあったら持っていきます」と葬儀社に声をかけていました。しかし、反応は良かったものの、実際に作ったのはこの1本きりでした。

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