2023年の夏休み、旅行どうする?国内旅行人数はコロナ禍前と同水準へ
2023年の夏休みの旅行は多くの人はどうするのでしょうか?JTBは、1泊以上する国内旅行人数が7250万人と、2019年比で0.1%増とコロナ禍前と同水準まで回復するという旅行動向をまとめました。国内旅行平均費用は4万円で、2019年比で9.6%増を見込んでいます。平均費用は物価の高騰や旅行需要の拡大、サービス業の人手不足の影響などで高騰しています。
2023年の夏休みの旅行は多くの人はどうするのでしょうか?JTBは、1泊以上する国内旅行人数が7250万人と、2019年比で0.1%増とコロナ禍前と同水準まで回復するという旅行動向をまとめました。国内旅行平均費用は4万円で、2019年比で9.6%増を見込んでいます。平均費用は物価の高騰や旅行需要の拡大、サービス業の人手不足の影響などで高騰しています。
目次
1969年から夏休みの旅行動向について公表しているJTBが2023年7月、1泊以上の旅行に出かける人の推計値を公表しました。旅行動向アンケート、経済指標、業界動向や予約状況などをもとにしたと説明しています。
くわしい推計値は次の通りです。
2023年推計 | 2022年比 | 2019年比 | |
---|---|---|---|
国内旅行人数 | 7250万人 | +16.9% | +0.1% |
国内旅行平均費用 | 4万円 | +8.1% | +9.6% |
国内旅行消費額 | 2.9兆円 | +26.4% | +9.7% |
このほか、JTBは、2023年夏の旅行トレンドを探るため、インターネットでアンケートを実施しました。調査方法は次の通りです。
ここからは、アンケートの本調査の結果をもとに、旅行動向を紹介します。
「2泊(36.2%)」が前年から3.1ポイント増加し、最も多くなりました。次いで、「1泊(32.6%)」が前年から3.2ポイント減少、「3泊(17.9%)」が0.4ポイント減少となりました。
2023年(%) | 2022年比 | |
---|---|---|
1泊2日 | 32.6 | ▲3.2 |
2泊3日 | 36.2 | 3.1 |
3泊4日 | 17.9 | ▲0.4 |
4泊5日 | 4.6 | 0.5 |
5泊6日 | 3.5 | ▲0.3 |
6泊7日 | 1.5 | 0.6 |
7泊8日 | 1.5 | 0.2 |
8泊以上 | 2.3 | ▲0.6 |
コロナ禍で増えていた、家族やひとりが中心だった旅行から、同行者の対象が拡大する傾向が2022年に続き見られます。
2023年(%) | 2022年比 | |
---|---|---|
夫婦のみ | 24.3 | ▲0.2 |
子ども連れ | 20.9 | ▲0.2 |
3世代 | 6.6 | 0.0 |
それ以外(母娘など) | 8.7 | ▲0.2 |
家族と友人・知人 | 6.3 | 1.1 |
友人・知人・パートナー | 14.5 | 0.4 |
職場 | 1.0 | 0.3 |
ひとり | 17.0 | ▲0.8 |
その他 | 0.8 | ▲0.3 |
出かける場所として気になっているところは「自然の景色が楽しめる場所(国立公園や花畑など)(28.3%)」、次いで「自然の体験が楽しめる場所(登山やアウトドア、キャンプなど)(16.4%)」となりました。いずれも2022年より減少しています。
性年代別に見ると、「自然の景色が楽しめる場所(国立公園や花畑など)」は男女70代が高く、「自然の体験が楽しめる場所(登山やアウトドア、キャンプなど)」は男性30代、女性40代が高い結果となりました。
また「花火大会」「東京ディズニーリゾート」「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」はいずれも女性29歳以下が最も高くなっています。
居住地別に旅行先を見ると、旅行先と居住地が同じ地方である域内旅行の割合は、九州地方以外のすべての地域で2022年より減少となり、域外の旅行が増加しています。
「関東(18.3%)」が最も多く、次いで「北海道(12.5%)」「近畿(12.3%)」「甲信越(10.8%)」「東北(10.1%)」の順となっています。
「4万円~5万円未満(18.5%)」が2022年から1.1ポイント増加し最も多く、次いで「2万円~3万円未満(18.3%)」、「1万円~2万円未満(16.7%)」となりました。4万円以上の合計は4.1ポイントの増加となっています。
費用 | 2023年(%) | 2022年比 |
---|---|---|
1万円未満 | 8.7 | ▲0.5 |
1万~2万円未満 | 16.7 | ▲3.9 |
2万~3万円未満 | 18.3 | ▲0.1 |
3万~4万円未満 | 9.6 | 0.5 |
4万~5万円未満 | 18.5 | 1.1 |
5万~7万円未満 | 8.8 | 0.8 |
7万~10万円未満 | 11.6 | 0.0 |
10万~15万円未満 | 4.4 | 1.4 |
15万~20万円未満 | 1.9 | ▲0.3 |
20万~30万円未満 | 1.0 | 0.5 |
30万~40万円未満 | 0.4 | 0.4 |
40万円以上 | 0.3 | 0.2 |
コロナ禍では感染対策として他人との接触を避けるため、自家用車の利用による近距離旅行の傾向が顕著でしたが、新幹線や航空機を使って遠方へ行く意向が高まっています。
利用交通機関 | 2023年(%) | 2022年比 |
---|---|---|
乗用車 | 49.8 | ▲1.4 |
レンタカー | 13.5 | 2.8 |
JR新幹線 | 27.9 | 4.7 |
JR在来線・私鉄 | 19.7 | ▲0.6 |
従来の航空会社 | 20.7 | 2.9 |
格安航空会社(LCC) | 6.1 | 0.6 |
高速・長距離バス | 5.7 | ▲0.5 |
貸し切りバス | 1.6 | ▲1.1 |
フェリー・船 | 3.2 | 1.2 |
コロナ禍では「安近短」で少人数で自然を楽しむ旅行が増えていましたが、2023年の旅行動向を見る限り、2022年の傾向から長期化、遠距離化が加速、同行者の対象や人数が拡大しています。
旅行目的は風景・食事・名所などを楽しむ人が増え、JTBは「コロナ禍前に戻りつつあることが実感できます」とコメントしています。
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