目次

  1. 「いずれは経営者に」と就活
  2. お遍路ツアーを新たな柱に
  3. 「もっと顔が見えるビジネスを」
  4. 企画から添乗まで担うバスツアー
  5. ツアーが社員の成長に
  6. 代々続いたコアバリュー
  7. 社員発のオンラインバスツアー
  8. オンラインバスツアー成功の理由
  9. 「3割打てば上出来」
  10. オンラインバスツアーを海外にも

 琴平バスは1956年、楠木さんの祖父・正晴さんが興した前身の琴平タクシーがルーツです。バス43台を保有し、コロナ禍前の2019年の年商は約12億円。従業員数は100人になります。

 楠木さんが子どものころ、琴平バスの旅行部門の責任者だった父・哲雄さんが独立し、84年に旅行会社の新日本ツーリストを設立。両社は全く別の会社として存在していました。

 学生時代に父から「会社を継ぐように」と言われたことはなく、楠木さん自身も後継ぎとしての意識はありませんでした。

 とはいえ「いずれは経営者になりたい」と思い、就職活動をしていたそうです。大学の文化祭実行委員会で代表を務めてイベント企画が好きになり、結婚式のプランニング会社から内定を得ました。

 父から「話がある」と呼び出されたのは、大学4年の夏でした。

 「経営者を目指すなら最短距離を走った方がいい。新日本ツーリストで経営を学んで独立したらどうか」と持ちかけられたのです。

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