目次

  1. 借入金10億円 忙しくても儲からなかった
  2. DXのねらいとは

 宮崎さん夫妻は2009年、先代の急逝により、4代目として陣屋を事業承継しました。リーマン・ショックの直後で、安くしないと客室が埋まらなかった状況に「忙しくなってもなかなか儲からなかった」と振り返ります。売上2.9億円に対し、借入金は10億円まで膨れあがっていました。

陣屋は1万坪の敷地を誇る老舗旅館。囲碁・将棋の対局会場に使われていることでも有名です(陣屋提供)

 1万坪に20室しかないので、単価を上げることが必要でした。宮崎さんは「キャッシュさえ回ればお店を存続できるのだから、売上や稼働率に惑わされるようなことをやめよう」と、きちんと利益を出せる経営を目指します。

 そのためには単価を上げる必要があり、サービスの向上は欠かせません。しかし、スタッフは裏方の仕事が忙しく、なかなかお客さんと向き合える時間を作れませんでした。

 そこで取り組んだのが、デジタルツールの活用でした。しかし、市販されている旅館業の基幹システムには要件を満たすものがなく、値段も手が届きにくいものばかりでした。「システムを自社開発するしか道はない」と、エンジニアを採用して内製化を始めます。

 デジタル化をするうえで心がけたのは、まず情報の見える化でした。情報は、すぐ共有し、個人所有から全体共有へ。そしていつでも、誰でも、どこからでも、どんな機器でもアクセスできるようにしました。

 ただし、パートもふくめて当時120人いたなかで、元々パソコンを使って業務していたのは、宮崎さん夫婦を含めて3人だけ。そんな旅館にデジタルツールを浸透させるためにどんな工夫をしたのでしょうか?宮崎さんはセミナーで詳しく紹介しています。

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