目次

  1. ToDoリストとは タスク管理との違い
  2. Excel(エクセル)でToDoリストを1から作成する方法
  3. 使いやすいtodoリストを作る三つのテクニック
    1. 期限が迫ったタスクを目立たせる方法
    2. 作業完了のタスクに取り消し線を引く方法
    3. 項目ごとにデータの並べ替え(ソート)ができるようにする方法
  4. エクセルでToDoリストを簡単に作成する方法
  5. 【サンプル】カスタムでオリジナルのToDoリストを作成
    1. 期限管理に特化した月間ToDoリスト
    2. カレンダー風に作成した月間のToDoリスト
    3. チェックボックスで管理するシンプルなToDoリスト
  6. エクセルでマイToDoリストを作成し業務の効率化を

 ToDoリストとは、予定や行動を簡単に管理できるようにしたリストです。厳密なタスク管理とは違い、忘備録的な意味合いが強いものです。

 たとえば、仕事上で大型プロジェクトや難題などに携わると、意識がそちらに集中しその他の細かなことに注意が向かなくなることがあります。ToDoリストがあると、忘れてしまいそうな予定もしっかりと把握でき、業務の漏れを防げます。

 また、期日管理の機能を持たせることで、迫っている期限も見逃すことが少なくなったり、業務の効率アップに役立ったりします。

 あまり複雑にするとその管理だけでも大変になりますから、ToDoリストの項目は本当に必要なものだけでシンプルに作成します。

 自分だけのオリジナルToDoリストを、エクセルで1から作成してみましょう。ここでは項目を「No」「ToDo内容」「期限」「残り日数」「優先度」「進捗状況」とします。

 以下のようにエクセル表に入力します。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法①
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法①

 期限は日付表示にしますので「セルの書式設定」で設定します。期限の入力セルを選択し「セルの書式設定」を開きます。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法②
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法②

 「表示形式」を「日付」にして「種類」から表示したいスタイルを選択します。ここでは月日で表示するようにします。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法③
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法③

 期限のセルに“4/25”と入力すると「4月25日」と表示されるようになりました。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法④
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法④

 次に「残り日数」の入力欄を同様に「セルの書式設定」で設定します。日数を数値として扱いますので「表示形式」を「数値」にし、「負の数の表示形式」はわかりやすいように赤字のマイナス表記にします。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑤
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑤

 本日から期限までの残り日数を計算させるため、関数を設定します。ここでは「DAYS」関数を使います。残り日数の先頭セル(D3)に数式バーで以下の関数を入力します。

 “=DAYS(D3,TODAY())”

 期限セルに日付を入力すると本日から期限までの残りの日数が自動計算で表示されます。ここでは”3”になりました。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑥
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑥

 E列に関数を反映させるため、入力したセルをオートフィルでコピーする操作を行います。すると、期限欄に入力がない部分は図のようにマイナス表示で関数結果が返ってきてしまいます。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑦
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑦

 ここでは簡単に、文字を背景色と同化させて見えなくする方法で解決します。

 領域を選択したまま「条件付き書式」から「新しいルール」を選択します。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑧
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑧

 ルールの種類選択欄で「指定の値を含むセルだけを書式設定」を選び、ルールの内容欄の「次の値」メニューの「次の値に等しい」を選択、右欄に”-45404”と入力します。そしてそのまま下の「書式」ボタンをクリックします。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑨
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑨

 「セルの書式設定」が表示されたら「フォント」タブから「色」のメニューを開きます。左上の「白」を選択しOKします。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑩
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑩

 白い背景に白文字が同化することで不必要な数値表示が見えなくなります。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑪
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑪

 次に「優先度」欄の設定です。優先度を手軽に入力するために、メニューから選択できるように設定します。優先度のセルを選択し、「データ」タブから「データの入力規則」を開きます。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑫
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑫

 「データの入力規則」画面の「設定」タブで「入力値の種類」のメニューから「リスト」を選択します。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑬
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑬

 「元の値」に優先度を表す文字をカンマ区切りで入力します。ここでは優先度を「A」「B」「C」表示にしますので“A,B,C”と入力します。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑭
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑭

 セルのリストメニューで「A」「B」「C」を選択できるようになりました。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑮
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑮

 次に、進捗状況についてもメニューから簡単に選択できるようにしましょう。

 優先度の設定と同じように入力規則を使います。進捗状況を「完了」「進行中」「未着手」の3通りの表記にするため「元の値」の欄にカンマ区切りで入力します。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑯
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑯

 セルのリストメニューから「完了」「進行中」「未着手」を選択できるようになりました。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑰
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑰

 リストにデータを入力をしてみます。残り日数の列には数値設定が反映されますので、マイナスの文字だけ赤になっています。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑱
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑱

 わかりやすいToDoリストを作成するポイントは、以下のとおりです。

ToDoリストをつくるときのポイント
1.できるだけ管理項目は限定して管理がしやすいようにする
2.入力規則でリストメニューを作成して入力しやすいようにする
3.文字色や背景色を設定することで一目で見てわかるようにする

 3.の応用編として、残り日数が迫った場合にも赤文字になったり、優先度をわかりやすくするために背景を色付きで表示させたりする工夫があれば、もっと使いやすくなります。そこで、表示方法をいろいろとアレンジしてみましょう。

 期限が迫っているタスクの日数表示を目立つようにします。「残り日数が3日以下になったら数字を赤く表示する」という設定を行ってみましょう。

 残り日数の範囲を選択し「条件付き書式」から「セルの強調表示ルール」の「指定の値より小さい」を選択します。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑲
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑲

 「次の値より小さいセルを書式設定」欄に”3”を入力します。赤く表示させたいので、右欄の書式メニューから「赤の文字」を選択します。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑳
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法⑳

 残り日数が3日以下の部分が赤い文字になりました。残り日数のフォントを太字にすると、より目立つようになります。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉑
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉑

 次に優先度についてもわかりやすくなるように設定します。これも「条件付き書式」で設定します。

 優先度の列を選択し「条件付き書式」から「セルの強調表示ルール」の「文字列」を選択します。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉒
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉒

 「次の文字列を含むセルを書式設定」欄にリストの中にある”A”を入力します。右欄の書式メニューから「濃い赤の文字、明るい赤の背景」を選択しOKします。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉓
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉓

 同様の手順で”B”を入力し書式を「濃い黄色の文字、黄色の背景」にします。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉔
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉔

 同じ手順で”C”を入力、書式を「濃い緑の文字、緑の背景」にします。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉕
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉕

 入力した文字によって、文字色と背景色が自動的に指定した色になります。これで、一目見て優先度がわかるようになりました。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉖

 ToDo内容が完了した場合、進捗状況欄を「完了」にするだけでなく、ToDo内容欄の文字に自動的に取り消し線を引くことができれば、より便利でわかりやすくなります。

 取り消し線を引くセル範囲を選択します。「条件付き書式」から「新しいルール」を選択します。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉗
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉗

 ルールの選択で「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択、数式入力欄に以下の値を入力します。

 =$G3=”完了”

 入力したら下方の「書式」ボタンをクリックします。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉘
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉘

 「セルの書式設定」画面の「フォント」から「文字飾り」の「取り消し線」のチェックボックスにチェックを入れOKします。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉙
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉙

 「進捗状況」欄を”完了”にすると「No」と「ToDo内容」の文字に取り消し線が自動的に引かれるようになります。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉚
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉚

 より使いやすくするために、項目ごとにソート(並べ替え)ができるように設定します。

 並べ替えをしたい項目を選択します。「データ」タブから「フィルター」を設定すると項目欄にソートボタンが出現します。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉛
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉛

 ソートボタンをクリックすると「昇順「降順」などいろいろな条件で並べ替えができます。優先度を「昇順」で並べ替えてみます。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉜
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉜

 優先度順でデータを並べ替えることができました。

Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉝
Excel(エクセル)でToDoリストを作る方法㉝

 ToDoリストは、エクセルにあるテンプレートを使用するという方法があります。簡単に作成可能です。また、ネット上でフリーで配布しているものをダウンロードして使えば、そのまますぐに使うことができるでしょう。

 しかし、既成のものは自分の用途に合わなかったり何となく使いにくかったりします。自分用にアレンジしカスタマイズしたオリジナルのToDoリストを作成すれば、自分に合った使いやすいものができます。

 ここからは、ToDoリストのアレンジ例を紹介します。ぜひ参考にしてオリジナルのToDoリストをつくってみてください。

 月間で期限の管理に特化したToDoリストです。本日の背景色が自動的に動きます。本日から期限までの間隔がつかみやすく、一目でどれが期限に迫っているのか確認できます。

Excel(エクセル)で作ったToDoリストの例①
Excel(エクセル)で作ったToDoリストの例①

 カレンダー風に作成した月間のToDoリストリストです。進捗と期限までの残り日数が管理できます。月間全体のToDo内容が見渡しやすくなっています。

Excel(エクセル)で作ったToDoリストの例②
Excel(エクセル)で作ったToDoリストの例②

 週間用のToDoリストです。作業が完了したかどうかをチェックボックスで管理するシンプルなリストです。週間のルーティーンがおおよそ定まっている場合などに適してます。

Excel(エクセル)で作ったToDoリストの例③
Excel(エクセル)で作ったToDoリストの例③

 ビジネスシーンが変われば、管理方法なども絶えず変化します。その都度ToDoリストを探すのは大変でしょう。エクセルでToDoリストを作ることができれば、使いやすく効果的なマイToDoリストが使えるようになります。業務の効率アップにもなりますから、ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。