東京都、中小企業の設備投資に最大1億円の助成金 ソフトウェアも対象
東京都中小企業振興公社は2022年4月25日から、DX推進や事業承継をきっかけにした中小企業の新たな取り組みに必要な機械設備に対し、最大1億円を助成する事業の申請予約を始めます。事業名は、躍進的な事業推進のための設備投資支援事業。助成率・助成限度額、申請スケジュールなどを整理しました。
東京都中小企業振興公社は2022年4月25日から、DX推進や事業承継をきっかけにした中小企業の新たな取り組みに必要な機械設備に対し、最大1億円を助成する事業の申請予約を始めます。事業名は、躍進的な事業推進のための設備投資支援事業。助成率・助成限度額、申請スケジュールなどを整理しました。
目次
躍進的な事業推進のための設備投資支援事業とは、次の4つの事業に必要となる機械設備を導入するための経費の一部を助成する事業です。事業内容にもよりますが、助成上限は1億円です。
詳しくは、次の通りです。
競争力強化を目指した事業展開に必要な機械設備を新たに導入するときの助成です。
事業例としては、次のようなことが考えられます。
IoT、AI、ロボット、デジタル技術の活用で、新しい製品・サービスの構築や既存ビジネスの変革を目指した事業展開に必要となる機械設備を新たに導入するときの助成です。
事業例としては、次のようなことが考えられます。
都市課題の解決に貢献し、国内外の市場拡大が期待される産業分野で、イノベーション創出を図るために必要な機械設備を新たに導入するときの助成です。
事業例としては、次のようなことが考えられます。
事業承継をきっかけに後継者による事業多角化や新たな経営課題の取り組みに必要となる機械設備を新たに導入するときの助成です。
承継方法は次の3つが挙げられています。
二次審査(面接審査)は後継者の出席が必須です。ただし、申請書に記載した後継(予定)者を変更した場合は、原則対象外となるので注意が必要です。
助成率と助成限度額は、事業によって異なります。
事業区分 | 助成率 | 助成上限 | 助成下限 |
---|---|---|---|
競争力強化(小規模事業者) | 1/2以内 | 1億円 | 100万円 |
競争力強化(中小企業) | 2/3以内 | 3000万円 | |
DX推進 | 1億円 | ||
イノベーション | |||
後継者チャレンジ |
助成対象となるのは、2022年4月1日時点で東京都内に登記簿上の本店または支店があり、都内で2年以上事業を継続している中小企業です。
大企業が実質的に経営に参画していないことなども条件です。
事業区分 | 対象経費 | 1基あたり下限額 |
---|---|---|
競争力強化 イノベーション 後継者チャレンジ |
機械装置 器具備品 主に生産や役務の提供のために使用されるソフトウェア(助成金交付申請額は300万円以上1000万円以下) |
原則として法人税法の減価償却単位1基50万円(税抜)以上 |
事業区分 | 対象経費 | 1基あたりの下限額 |
---|---|---|
DX推進 | 機械装置 器具備品 主に生産や役務の提供のために使用するソフトウェア(助成金交付申請額は300万円以上1000万円以下) |
1基50万円 (税抜)以上 |
生産や役務の提供には使用しないが生産性向上に寄与するソフトウェア(単独での申請は不可。助成金交付申請額は合計1000万円以下) |
東京都内と神奈川県、埼玉県、千葉県、群馬県、栃木県、茨城県、山梨県(都外設置の場合は、東京都内に本店があること)
審査員にきちんと伝わる内容にすることが採択への近道です。明瞭、簡潔、客観的に具体的数値や名称、図を使って、読む人がイメージしやすい内容を心掛けて記載してください。
加点措置は審査に有利になります。自社に当てはまるものがないかチェックしてみてください。
助成金を申請するためには、事前の予約が必要です。予約は4月25日~5月26日17時までです。
募集は年2回あり、10月ごろにも開始予定です。自社の状況に合う方を選んでください。
申請に必要な書類が多くなっています。事前に十分な準備時間を取りましょう。
申請書は東京都中小企業振興公社の公式サイトから入手できます。公募要領の掲載されていますので、申請前には必ず目を通しておきましょう。
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