目次

  1. 1.Canvaとは
    1. (1)Canvaの特徴とできること
    2. (2)Canvaの料金
  2. 2.Canvaの始め方
  3. 3.Canvaの使い方 画像作成の手順5ステップ
    1. ステップ1.デザインのサイズを決める
    2. ステップ2.テンプレートを選択する
    3. ステップ3.文字を変更する
    4. ステップ4.画像を差し替える
    5. ステップ5.書き出す
  4. 4.Canvaを使うときに知っておくと便利なコツ
    1. (1)スラッシュマジック
    2. (2)アニメーション
  5. 5.Canvaはスマホでも使える! パソコン版とは何が違う?
    1. (1)スマホ版をダウンロードするには
    2. (2)スマホ版とパソコン版の違い
  6. 6.Canvaでの商用利用と禁止事項 著作権との関連に注意
  7. 7.デザインはデザイナーだけのものではなくなった

 Canva(キャンバ)とは、ソフト不要で、ネット環境があればブラウザ上で使える無料のデザイン作成ツールです。特徴とできること、料金についてご紹介します。

Canvaの特徴と料金
Canvaの特徴と料金(デザイン:増渕舞)

 Canvaにはさまざまなデザインのテンプレートが用意されています。そのテンプレートのフォントを変える、写真やイラストなどの素材をテンプレートの決められた場所にドラッグ&ドロップする、といったシンプルな操作だけでデザインできるのが特徴です。これまでのツールと異なり、デザイナーではない人でも本格的なものが簡単に作れます。

 素材もCanvaには豊富にあり、いろいろなサイトから素材を集める必要がなく、スムーズに制作を進められます。

 また、画像だけではなく、動画やWebサイトまで幅広くデザインでき、難しい知識が必要な作業もCanvaを使えば簡単にこなせます。

 ほかに、共同編集できる機能もあるので、例えば複数人で会議をしながら、同時に同じデータのデザインをすることも可能です。

 Canvaは無料で始めることができます。

 無料プランでは一部の機能や素材に制限がありますが、作成から書き出しまで一通りのデザイン作業が可能です。

 Canvaを有料プランにすると、使える機能や素材の制限がなくなるので、幅広いデザインの表現ができます。

 有料プランは2つあります(料金は、いずれも2022年10月時点のものです)。

①Canva Pro 年間12,000円

 Canva Proは、個人ユーザー向けの有料プランです。素材やテンプレート、フォントなどがすべて使えるようになります。

 また、ワンクリックで写真の背景を消すことができる「背景リムーバ」や、同じデザインでサイズ変更できる「マジックリサイズ」など、便利な機能が使えます。

 ストレージも5GBから1TBに大幅増量となり、動画などの容量が多い素材やデザインも多数保存できます。

 Canva Proはトライアルとして30日間無料で試すことができます。

②Canva for Teams 年間18,000円(最初の5人まで)

 2人以上のチームで使うためのプランです。個人ユーザー向けCanva Proの機能がすべて使えることに加え、ブランドコントロール機能などチームで共有するのに便利な機能が使えます。

 では、Canvaを実際に使ってみましょう。Canvaを利用するには、まずアカウント登録が必要です。

 CanvaのWebサイトにアクセスして、トップページの「無料で登録する」ボタンをクリックします。

①CanvaのWebサイトのトップページ
①CanvaのWebサイトのトップページ

 登録はメールアドレスやGoogleアカウント、Facebookアカウントなどでできます。自分の都合のいいものを選びましょう。

②登録ではメールアドレス以外にGoogleアカウントやFacebookアカウントが使える
②登録ではメールアドレス以外にGoogleアカウントやFacebookアカウントが使える

 登録を進めていくと利用目的のアンケートが表示されるので、自分に合った項目を選択します。

 また、CanvaのチームプランやProプランのご案内が途中入りますが、必要なければ右上の「後で」ボタンをクリックして先へ進めてください。

 登録が完了するとCanvaのホーム画面が表示されます。

③Canvaのホーム画面
③Canvaのホーム画面

 これでCanvaの登録が完了しました。

 Canvaの登録をしたら、すぐにデザイン作業を始められます。使い方は自分でいろいろ触って覚えるのが一番ですが、何から始めたらよいのかわからない……という人もいるでしょう。基本的な画像作成の手順をご紹介します。

 デザインを作成するには、まずデザインのサイズを決めます。

 ホーム画面中央のアイコンから作りたい画像のサイズを選択するか、右上にある「カスタムサイズ」で作りたい画像のサイズを指定します。

④サイズはアイコンもしくはカスタムサイズから指定
④サイズはアイコンもしくはカスタムサイズから指定

 今回はよく使われる「Instagramの投稿(正方形)」のサイズで制作を進めます。

 画像のサイズを指定すると、デザインのキャンバスが開きます。開いたら、左側の「テンプレート」をクリックします。

⑤好きなデザインテンプレートを選択
⑤好きなデザインテンプレートを選択

 テンプレートの一覧が左側に出てくるので、好きなデザインのものを選びましょう。デザインをクリックすると、キャンバス内にそのデザインが反映されます。

⑥デザインをクリックするとキャンバス内に反映される
⑥デザインをクリックするとキャンバス内に反映される

 反映されたテンプレートの変更したい文字のところをクリックすると、文字を編集することができます。好みの文字に変更してください。

⑦文字をクリックするとその文字が編集できる
⑦文字をクリックするとその文字が編集できる

 文字を追加したい場合は、画面左側にある「テキスト」をクリックします。

⑧画面左側にある「テキスト」をクリック
⑧画面左側にある「テキスト」をクリック

 「テキストボックスを追加」というボタンがあるので、そこをクリックするとキャンバス内にテキスト(文字)が入ります。

⑨「テキストボックスを追加」をクリックすると文字追加ができる
⑨「テキストボックスを追加」をクリックすると文字追加ができる

 テキストボックスを選択した状態にすると、画面上部にテキストの設定項目が表示されます。

 よく使う設定は、左から「フォントの変更」、「サイズの変更」、「色の変更」です。その他にも太字にしたり、スペースを変えるなどの設定もあります。

 またテキストはテンプレートによってはグループ化されていることがあります。グループ化とは要素をまとめて移動することができる便利な機能です。

⑩テキストはテンプレートによってはグループ化されている
⑩テキストはテンプレートによってはグループ化されている

 グループ化されている要素は、点線で囲まれています。もし解除したい場合は、右上にある「グループ解除」をクリックします。

⑪右上にある「グループ解除」をクリックするとバラバラにできる
⑪右上にある「グループ解除」をクリックするとバラバラにできる

 反対に再度グループにしたいときは、「shiftキー」を押しながらグループにしたい要素をクリックして複数選択し、右上の「グループ化」をクリックします。

⑫グループにしたいときは、グループにしたい要素を選択して「グループ化」をクリック
⑫グループにしたいときは、グループにしたい要素を選択して「グループ化」をクリック

 テンプレートの写真を別の写真素材に変更するときに、Canva内で用意されている写真素材を入れたい場合は、画面左側にある「素材」をクリックします。

 上の方に検索窓が表示されるので、探したい写真素材のキーワードを入れて検索します。

⑬「素材」をクリックして検索窓で必要な素材を探す
⑬「素材」をクリックして検索窓で必要な素材を探す

 検索結果は写真だけではなく、グラフィックや動画なども混ざって表示されるので、上部の「写真」をクリックすると写真だけが表示されるようになります。

⑭写真を選択すると写真だけが表示される
⑭写真を選択すると写真だけが表示される

 また、「王冠マーク」がついている素材は有料素材で、Proプランの場合は追加料金無しで使えます。無料プランでも1つ120円を支払えば使うことができます。

 無料プランの人が有料素材を配置すると、素材の上にCanvaのロゴが透かしで入ります。Proプランにするか、120円で購入することで透かしが消えます。

⑮無料プランの人が有料素材を配置するとCanvaのロゴが透かしで入る
⑮無料プランの人が有料素材を配置するとCanvaのロゴが透かしで入る

 検索して気に入った画像を見つけたら、その画像をドラッグして差し替えたい画像の上に持っていきます。すると、自動的に同じサイズで写真を差し替えることができます。

⑯画像をドラッグして差し替えたい画像の上に持っていくと自動で入れ替わる
⑯画像をドラッグして差し替えたい画像の上に持っていくと自動で入れ替わる

 デザインができあがったら画像を書き出します。右上の「共有」ボタンからデザイン画像をダウンロードできます。

⑰右上の「共有」ボタン→デザイン画像をダウンロードの順にクリック
⑰右上の「共有」ボタン→デザイン画像をダウンロードの順にクリック

 ダウンロードする際にpngやjpgなどファイルの種類を選択できます。Instagramの投稿画像でしたら、推奨マークがついている「png」で大丈夫です。

⑱ファイルの種類を選択
⑱ファイルの種類を選択

 ファイルの種類を決めたら「ダウンロード」ボタンをクリックしてダウンロードをします。

 以上がCanvaの基本的な使い方です。次に、Canvaを使うときに知っておくと便利なコツを、2つご紹介します。

 画面左側の「素材」から写真やグラフィックなどを配置することができますが、キーボードの「/(スラッシュ)キー」を押すと、「スラッシュマジック」というウィンドウが表示されます。

⑲「/(スラッシュ)キー」を押すと「スラッシュマジック」が表示される
⑲「/(スラッシュ)キー」を押すと「スラッシュマジック」が表示される

 左側から探す手間がなく、特に線や図形などを配置する際には時間短縮になりおすすめです。

 Canvaではアニメーション機能があり、SNSの投稿やプレゼン資料などに入れると効果的な「動き」を簡単につけることができます。

 動きをつけるときは、まず動きをつけたいテキストや素材を選択して画面上に表示される「アニメート」をクリックします。

⑳動きをつけたいテキストや素材を選択してから「アニメート」をクリック
⑳動きをつけたいテキストや素材を選択してから「アニメート」をクリック

 「アニメート」をクリックすると左側に色んなアニメーションの動きが表示されます。マウスを乗せるとどんな動きになるか試すことができます。

㉑マウスを乗せるとどんな動きになるか試すことができる
㉑マウスを乗せるとどんな動きになるか試すことができる

 好みの動きが決まったら、そのアニメーションをクリックして決定してください。

 Canvaにはスマホアプリもあります。操作画面は違いますが、パソコンとできることは変わりません。

 同じアカウントでログインすればパソコンと同期されるので、外出先で作り始めて、帰宅後パソコンで仕上げをする、という使い方もできます。

 以下のリンクからアプリをダウンロードできます。

・Android
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.canva.editor&hl=ja&gl=JP

・iPhone
https://apps.apple.com/jp/app/canva-%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3%E4%BD%9C%E6%88%90-%E5%8B%95%E7%94%BB%E7%B7%A8%E9%9B%86-%E5%86%99%E7%9C%9F%E5%8A%A0%E5%B7%A5/id897446215

 アプリをインストールすると、最初にログイン画面が表示されるので、パソコンと同じ方法でログインします。

 スマホ版の編集画面で、写真や文字などを追加したいときは、すべて左下の「プラス(+)」をタップして配置します。

㉒左下の「プラス(+)」をタップ

 「プラス(+)」をタップすると、パソコン版のときは左側にあった素材や文字の項目が画面下に出てくるので、横にスライドさせながら必要な項目をタップします。

㉓パソコン版と異なり、スマホ版では素材や文字の項目が画面下に出てくる

 「素材」ではパソコンと同じように検索して探せます。

 Canvaの公式サイトによると、Canvaで作成したデザインは、具体的には次のような商用利用ができます。

  • 自社のホームページに掲載する
  • SNS投稿に使用する
  • マーケティング素材(広告、営業資料など)として使用する
  • 名刺を配布する
  • 取引先に年賀状を送る
  • Tシャツを作成して販売する

 ただし、Canvaの素材(写真・音楽・動画など)を無加工の状態で、販売、再配布、クレジットの取得をしたり、Canvaで作成したデザインをつかって商標登録をしたり、Canvaの素材をストックフォトサービスなどのサイトで販売したりすることは禁止されています。

 Canvaのテンプレートや素材は無加工の状態で第三者に販売または配布することが禁じられている理由として、「Canvaのテンプレートや素材の作成者が著作権を所有しているため、著作権侵害に相当する」と説明しています。

 著作権に関連するテーマでは「Text to Image(画像生成AI)」機能をつかって作った画像について、Canvaは「著作権を主張することはありません」と説明しています。

 Canvaで誰でも簡単にデザインができるようになり、デザイン経験がない人でもクオリティの高い画像が作れる時代になりました。

 デザインを自分で作ることで、コストをかけずスピード感を持ってご自身の事業やビジネスを進められます。ぜひCanvaで楽しくデザイン制作してくださいね。