目次

  1. トランプ関税の概要とその目的
  2. トランプ関税の日米経済・貿易関係への影響
  3. トランプ大統領の対日認識を読み解く
  4. トランプ関税による日米関係の行方と日本の対応策

 トランプ大統領が発表した相互関税は、2025年4月2日にホワイトハウスで発表され、5日から一律10%の関税が発効、9日からは国ごとの追加関税が適用されるスケジュールです。

 日本に対する24%の関税は、アメリカが日本による農産物(特にコメ)への高関税や自動車市場の非関税障壁を問題視した結果とされています。トランプ大統領は演説で、「アメリカは外国から搾取されてきた」と述べ、貿易赤字の解消と国内産業の復活を強調しました。

 ホワイトハウスの公式サイトに掲載された大統領令によると、この政策は、国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠とし、貿易赤字を国家の緊急事態と位置づける強硬な姿勢を示しています。

 国際政治の観点からは、この関税政策はアメリカの覇権維持と経済的優位性の再確立を意図したものと解釈できます。第二次世界大戦後、アメリカは自由貿易を推進し、グローバル経済のルールメーカーとして君臨してきました。

 しかし、トランプ政権は、こうした多国間主義を放棄し、一国主義的な「アメリカ第一主義」を前面に押し出しています。これは、中国やEUなどとの貿易摩擦を背景に、アメリカの経済的影響力をてこにした力による交渉を優先する戦略です。日本への関税も、同盟国であっても例外としない姿勢を示し、アメリカの利益を最優先するトランプ流のリアリズムを体現しています。

 日米経済関係は、戦後一貫して緊密であり、日本にとってアメリカは最大の輸出市場です。とくに日本の対米自動車輸出は年間約137万台、約6兆円に上り、対米輸出全体の約30%を占め、日本経済の柱となっています。

(続きは会員登録で読めます)

ツギノジダイに会員登録をすると、記事全文をお読みいただけます。
おすすめ記事をまとめたメールマガジンも受信できます。