目次

  1. ドローンの国家資格「無人航空機操縦者技能証明」とは
  2. ドローンの国家資格に関わる「無人航空機の飛行の安全に関する教則」を改訂
    1. 捜索又は救助のための特例適用の明確化
    2. 第三者及び第三者上空の定義の見直し
    3. レベル3.5飛行の追記
    4. 行政処分等基準の追記
    5. 無線局免許手続規則の一部改正の内容反映
    6. その他表現の見直し

 国土交通省によると、無人航空機操縦者技能証明制度は、ドローン・ラジコン機などの無人航空機を飛行させるために必要な技能を持つことを証明する資格制度です。

 無人航空機に関する各種手続きがオンラインでできる「ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)」から申請し、指定試験機関が実施する無人航空機操縦士試験(学科試験、実地試験、身体検査)で受験者の技能が判定できると、無人航空機操縦者技能証明を取得できます。

 技能証明は、カテゴリーⅡ飛行に必要な二等無人航空機操縦士と、カテゴリーⅢ飛行に必要な一等無人航空機操縦士の2つに分かれます。なお、人口集中地区ではない場所での屋外飛行など、特定飛行に該当しないカテゴリーⅠ飛行は技能証明が必要ありません。

カテゴリーⅠ 特定飛行に該当しない飛行。航空法上の飛行許可・承認手続きは不要。
カテゴリーⅡ 特定飛行のうち、無人航空機の飛行経路下において立入管理措置を講じたうえで行う飛行。(第三者の上空を飛行しない)
カテゴリーⅢ 特定飛行のうち、無人航空機の飛行経路下において立入管理措置を講じないで行う飛行。(第三者の上空で特定飛行を行う)

 国土交通省は、「無人航空機の飛行の安全に関する教則」を改訂し、第4版を公開しました。 2025年4月17日から、無人航空機操縦者技能証明の学科試験はこの第4版に準拠した内容となります。

 国土交通省が公開した「無人航空機の飛行の安全に関する教則(第4版)」では、以下の6項目において追記や修正が行われています。

 事故や災害が発生したとき、国や地方公共団体、あるいはこれらから依頼を受けた者が捜索や救助を目的に無人航空機を飛行させる場合、特例として飛行空域などの規制が適用されないことを示しました。「捜索又は救助」の定義も明確化しています。 

 「第三者」と「第三者上空」の定義を見直しています。第三者とは、直接関与者および間接関与者以外の者です。間接関与者の例としては、「映画の空撮における俳優やスタッフ、学校等での人文字の空撮における生徒」などをあげています。

 レベル3.5飛行は、山、海水域、河川・湖沼、森林、農用地など人口密度が低く第三者が存在する可能性が低い場所において、飛行経路下に歩行者がいないことを機上カメラなどで確認し、立入管理措置を代替します。

カテゴリーⅡ飛行(レベル3) カテゴリーⅡ飛行(レベル3.5) カテゴリーⅢ飛行(レベル4)
補助者や周知看板を配置するなどの立入管理措置を講じ、飛行経路下が無人地帯であることを確認して飛行します。

機体に搭載したカメラなどによって、飛行経路下に歩行者などがいない無人地帯であることを確認して飛行します。

飛行経路下において、立入管理措置を講じず、有人地帯で飛行します。

 第4版では、 レベル3.5飛行の位置づけ、レベル3.5飛行の実施に求められる安全確保体制などを追記しています。

 技能証明を有する者が、「無人航空機操縦者技能証明に係る行政処分に関する基準」に定められた処分事由に該当する行為をしたとき、技能証明の取消などの処分や指導が行われることを明記しました。

 携帯電話の上空利用(無人航空機にSIM カードを挿入して利用する場合を含む)に関する内容が追記されました。

 その他、「Twitter」を「X(旧Twitter)」と表記するなど、さまざまな表現を見直しています。

第4版で改訂された一部です。改訂履歴(左)と、第三者及び第三者上空の定義を示した18ページ(右)

 国土交通省は参照用資料として、第3版からの変更部分を赤字で示した変更履歴も公開しています。