船員手帳、1947年以来初めてのデザイン変更 発行は2027年4月から

約8万人の船員が使用している船員の身分証明書「船員手帳」が、1947年の制定以来、デザインを変更します。政府のデジタル化の方針を踏まえ、船員手帳の書類部分を大幅にスリム化するためです。国土交通省によると、新たな船員手帳の発行は、2027年4月からの予定です。
約8万人の船員が使用している船員の身分証明書「船員手帳」が、1947年の制定以来、デザインを変更します。政府のデジタル化の方針を踏まえ、船員手帳の書類部分を大幅にスリム化するためです。国土交通省によると、新たな船員手帳の発行は、2027年4月からの予定です。
船員法50条は「船員は船員手帳を受有しなければならない」と定めています。船員手帳は、船員の身分証明書であり、約8万人の船員が使用しています。海外では、船員手帳の提示により一時的な上陸が可能となるなど、旅券(パスポート)と同等の機能があります。
船員手帳は次のような要素を含んでいます。
従来の船員手帳は、分厚い冊子型でしたが、デジタル化により書類部分をスリム化することで藍色のパスポートのようなデザインに変更します。色は、「海の色」に和の要素を考慮しているといいます。
デザインの変更は、1947年以来初めてとなり、新たな船員手帳の発行は、2027年4月から開始する予定です。
船員手帳のデザインを変更する理由は、船員行政手続のデジタル化に合わせた対応です。
これまでは陸上から離れた特殊な環境下で長時間労働することとなる船員の保護を図るため、船舶所有者に対し、雇入契約が成立した時に地方運輸局などに船員手帳を含む原本を窓口に提出する必要がありました。今後は、地方運輸局等への出向かなくても済むようオンライン化への転換を目指しています。
そこで、新しい船員手帳は身分証明機能に特化し、資格証明や雇入契約、健康証明などの詳細は船員手帳からオンラインへ移行する予定です。
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