相国最中・おこじゅの和菓子老舗「紀の国屋」が自己破産 5月16日発表
「相国最中」「おこじゅ」などの看板商品で知られる1948年(昭和23年)創業の和菓子店「紀の国屋」(本店・東京都武蔵村山市)は2022年5月16日で自己破産すると公式サイトで発表しました。帝国データバンクによると、顧客の高齢化に加え、原材料の高騰やコロナ禍で手土産需要が減少していたといいます。
「相国最中」「おこじゅ」などの看板商品で知られる1948年(昭和23年)創業の和菓子店「紀の国屋」(本店・東京都武蔵村山市)は2022年5月16日で自己破産すると公式サイトで発表しました。帝国データバンクによると、顧客の高齢化に加え、原材料の高騰やコロナ禍で手土産需要が減少していたといいます。
紀の国屋は、1948年(昭和23年)創業。「相国最中」「おこじゅ」などの看板商品で知られています。紀の国屋の公式サイトによると、東京都武蔵村山市にある本店のほか、多摩地区や神奈川県の百貨店や駅ビルへのテナントなど23店舗を展開してきました。
看板商品には、最中の皮で大納言餡と栗餡を包んだ「相国最中」や、黒糖と純粋蜂蜜を使って焼き上げたソフトな和菓子「おこじゅ」があります。
和菓子への評価は高かったものの、紀の国屋は2022年5月16日で自己破産すると公式サイトで発表しました。
平素より紀の国屋をご利用いただきありがとうございます。
誠に勝手ながら、弊社は5月16日をもちまして廃業させていただくことになりました。
1948年の創業以来70年以上に渡ってお菓子の美味しさを追求し、多くのお客様に支えていただきましたが、力が至らず残念な結果となってしまいました。紀の国屋のお菓子を愛してくださった皆様には大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。
紀の国屋を長らくご支援・ご愛顧いただきましたことに厚く御礼申し上げますとともに皆様の今後ますますのご健勝をお祈り申し上げます。
和菓子 紀の国屋
帝国データバンクによると、5月16日に東京地裁へ自己破産を申請したといいます。2000年5月期の年売上高は約18億5000万円を計上していました。
しかし、1993年7月に立川市から現在の武蔵村山市へ本店工場を新設し移転した際の金融負債が負担となっているなかで、顧客層が高齢化し売上高は漸減し、2021年5月期の年売上高は約12億円にまで低迷。昨今は砂糖などの原材料高が収益を圧迫し、コロナ禍で手土産需要も減少していたと分析しています。負債は約10億円の見込みです。
廃業報道を受けて、東京都日野市に本店のある別の菓子店「紀の國屋」に問い合わせが殺到しているといい、紀の國屋は公式サイトで「弊社は紀の国屋様とは別の会社です。通常通り営業を行っております」との談話を公開しています。
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