ペッパーフードサービス一瀬邦夫社長が辞任 後任は長男の一瀬健作氏
「いきなり!ステーキ」を全国展開するペッパーフードサービスは2022年8月12日の取締役会で、業績不振の経営責任を明確にするという理由から、創業者の一瀬邦夫社長から社長辞任の申し出があり、これを受理したと発表しました。新社長には、8月12日付で長男の一瀬健作副社長が就任しました。
「いきなり!ステーキ」を全国展開するペッパーフードサービスは2022年8月12日の取締役会で、業績不振の経営責任を明確にするという理由から、創業者の一瀬邦夫社長から社長辞任の申し出があり、これを受理したと発表しました。新社長には、8月12日付で長男の一瀬健作副社長が就任しました。
ペッパーフードサービスは1970年創業。赤坂の山王ホテルでの経験を経て独立した一瀬邦夫氏がキッチンくにを開店したのがはじまりです。1985年には限会社くにを設立。浅草周辺に4店舗の直営店を展開していました。
1994年に低価格ステーキ店「ペッパーランチ」の構想をスタートし、1995年に株式会社に組織変更し、社名を株式会社ペッパーフードサービスに変更しました。
2003年、韓国ソウル市に海外第1号店を開くと、その後も積極的に海外展開を進め、2012年には、ペッパーランチは海外100店舗に達しました。
2013年、東京・銀座に立ち食いで量り売りの厚切りステーキを提供する新業態「いきなり!ステーキ」を開店。積極的に全国展開を進め。2019年には500店舗まで増やしました。ただし、短期間での大量出店を進めていたなかで、コロナ禍や物価上昇も重なり業績が一気に悪化。
経営再建を進めるなかで収益回復の見込めない店舗を大量閉鎖し、ペッパーランチ事業をファンド「J-STAR」に売却していました。2022年7月末時点で「いきなり!ステーキ(ダイナー含む)」は国内214店舗、海外1店舗となっています。
8月12日に発表した2022年12月期第2四半期(単体)は、業績予想値を下回り、売上高が前年同期比23・2%減の72億円、四半期純損益は8億6千万円の赤字(前年同期は1億8千万円の赤字)でした。
売上高 | 営業損失 | 経常利益 | 四半期純利益 | |
---|---|---|---|---|
2022年12月期第2四半期 | 72億700万円 | ▲7億9800万円 | 2億2400万円 | ▲8億6800万円 |
2021年12月期第2四半期 | 93億8400万円 | ▲8億2700万円 | ▲1億8400万円 | ▲1億8300万円 |
8月12日付で新社長に就任したのは、一瀬邦夫氏の長男・健作氏(1972年6月26日生まれ)です。略歴は次の通り。
1993年4月:さわやか株式会社入社
1999年11月 ペッパーフードサービス入社
2005年3月 取締役ペッパーランチ運営部長就任
2012年1月 取締役管理本部長兼CFO就任
2012年1月 専務取締役管理本部長兼CFO就任
2019 年1月 代表取締役副社長管理本部長兼CFO就任
2020年6月 株式会社 JP(現 株式会社ホットパレット)取締役就任
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