目次

  1. フェムテック関連商品を扱う
  2. オフィスの空間事業を立ち上げ
  3. 「『働く人』のミカタ」をパーパスに
  4. 「トイレを整備すべき」とプレゼン
  5. 新規事業に感じた三つの可能性
  6. 女性向け商品に特化した展示会

 今井裕平(筆者、以下今井):はじめに「Fellne」の取り組みについてご紹介下さい。

 鈴木美樹子社長(以下鈴木):Fellneは女性活躍推進に取り組む企業や、これから取り組みたいと考える企業のサポートを行う、オカモトヤの新規事業です。22年8月、私の社長就任と同時に立ち上げました。

 女性のQOL向上につながる取り組みを「フェムアクション」と定義。月経カップや吸水ショーツなどのフェムテック関連商品15種類を企業向けに販売を始めました。生理用品をはじめ、リフレッシュシートや夜用ショーツなど12種類の衛生用品を入れた「災害用レディースキット」も販売しています。

 オカモトヤが契約している企業や従業員の皆様向けに専用のウェブプラットフォームも開設し、フェムテック関連商品も注文できます。性別に関係なく使用できるオールジェンダートイレの設置に向けた相談受付も始めています。

オカモトヤの新規事業「Fellne」で、企業向けに販売している吸水ショーツ

 今井:この連載は「脱下請け」をテーマにしています。オカモトヤは商社で下請けの仕事をしていませんが、今回、新規事業のFellneを立ち上げ、主体的にサービスを展開していくことは、広義の「脱下請け」と捉えられると考えました。鈴木さんがオカモトヤに入社してから事業承継に至るまでの経緯を教えてください。

 鈴木:オカモトヤのルーツは私の祖父が1912年に立ち上げた「鈴木紙文具店」です。その後、文房具の専門商社となり、現在は文房具のほかにも、オフィス家具などの仕入れやオフィスの環境づくりのサポートなども行っています。

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