目次

  1. 顧客視点で購入プロセスを把握 
  2. 最後から順にプロセスを書く
  3. 届けるために必要なタスクを把握
  4. 注力すべきアクションを見極める
  5. ギフトショップの経営再建策
  6. 商品の入れ替えを決断
  7. 顧客の目を引く什器を手作り
  8. 売れ筋候補をPOPで強調
  9. V字回復で売り上げ3倍増

 連載6回目でご紹介した通り、フラッグシップの開発は「1.創る→2.魅せる→3. 届ける」という三つのステップで進みます。今回は「届ける」についてお伝えします。

 「届ける」とは、ステップ1、2で計画したフラッグシップ製品・サービスを、顧客に対していかに届け、購入してもらうかを検討します。そのために大切なのは、購入に至るまでのプロセスを顧客視点で把握することです。最近筆者が購入した「炭酸水メーカー」を例に挙げると、購入プロセスは下図のようになります。

 元々筆者はペットボトルの炭酸水をスーパーで都度購入していました。帰宅途中に買うことが多いのですが、重たくかさばるので小さいストレスを抱えていました。週1回の資源ごみで大量のペットボトルを捨てることにも、後ろめたさを抱えていました。

 炭酸水メーカーの購入のきっかけとなったのは、モノ系雑誌の炭酸水メーカー特集でした。まずここで、製品を具体的に[認知]することになります。その後、雑誌に掲載されていたメーカーの商品を中心にWEB検索し、製造元のサイトや比較サイト、口コミなどをみます。その中で二つのブランドに[関心]を持ちました。

 この二つを比較してAmazonで購入しても良かったのですが、妻が置いた時の圧迫感が気になると言い出し、近くの家電量販店を[訪問]しました。そのお店では、私が認知していなかった別ブランドの商品が専用什器と共に大々的に陳列されていました。POPにはポイント還元率の高さも訴求され、この商品を[購入]したのです。炭酸水メーカーを[認知]してから[購入]するまでのプロセスを単純化したものが、前述の図となります。

 この購入プロセスは、あらゆるビジネスで図式化できます。次は対極のBtoBサービスを例に挙げてみましょう。対象は前回ご紹介した法人向けのECサービス Fellne Store とし、このサービスを売るオカモトヤの立場で考えてみます。その際のポイントは、顧客視点で最後から順に書いていくことです。

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