目次

  1. 求められる「創造力」とは
  2. アイデアではなく「着眼点」で
  3. 誰でも使える新常識の公式
  4. 新常識をヒットにつなげた事例
  5. 混ぜるな「実現性」
  6. 筒状型スポンジタオルの新常識
  7. 「魅せる」と「届ける」を意識
  8. 複数のプロトタイプを制作
  9. プッシュ型からプル型に
  10. デザイン性より機能で差を

 デザイン経営がなぜこれまでにも増して求められているのでしょう。後継ぎ経営者と向き合う中で見えてきたのは「普通に良いものをつくるだけでは生き残れない」時代だからです。求められることに応えるだけでは経営は立ち行かなくなり、今後は業界・業種を問わず、以下のような「創造力」が一層求められるようになると考えます。

  • アイデアを出す
  • 企画する
  • 解決策を考える

 しかし、自ら何かを創造することに苦手意識を持っている人は少なくないはずです。そこで非デザイナーの方でも短時間で劇的にクリエーティビティーが向上する考え方を紹介します。

 その方法とは「新常識を考える」です。イノベーティブな製品には必ず「新常識」があります。例えば掃除機のルンバには、手動が当たり前だった操作方法で「自動」という新常識を実現しました。フリマアプリのメルカリは、BtoCという商流に対して「CtoC」という新常識を実現しました。

 ここで大切なのは新常識の着眼点です。どの部分に対して新たな常識を考えるのかが勝負の大きな分かれ目となります。どんなに斬新なアイデアを考えても、着眼点が悪ければ「新常識」になることはまずありません。

 例えば先ほどの掃除機の場合、「吸引力」や「軽さ」は製品スペックとして比較されやすい観点です。ただし、よほどの斬新なテクノロジーでもない限り、ここで勝負しても「普通に良い製品」にしかならないでしょう。この点からルンバは勝つべくして勝った着眼点だったのではないでしょうか。

 では、どのように「新常識」を考えれば良いのでしょうか。

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