目次

  1. 認知獲得は企画段階から検討を
  2. PRと広告の違いとは
  3. フラッグシップはPRと相性抜群
  4. メディアの担当者に届けるには
  5. 100件以上のメディア掲載を実現
  6. ワーディングと画像を作り込む

 前回の連載では、フラッグシップの開発ステップの「3.届ける」について取り上げました。今回はその続きとして、認知獲得手段をテーマとし、筆者がほぼ全ての案件で多用しているPRについてお伝えします。

 まず始めに断っておきたいのは、筆者はPRの専門家ではないということです。そのため、定義や言葉の使い方が正しくない可能性があります。筆者としては、正しいかどうかよりも、成果が得られるかどうかを重視しており、そのスタンスでお伝えします。 

 それではまず、顧客プロセスのおさらいです。前回は顧客視点で購入や契約のプロセスを記述し、全体像を理解すること、そして注力すべき点を明らかにする重要性をお伝えしました。その中で、販路についてはよく議論されているのに比べて[認知]への注力が足りないことを指摘しました。

図表は筆者作成

 それはなぜか。顧客プロセスを見れば一目瞭然ですが、どのような事業でも始めにくるプロセスだからです。知ってもらわなければ何も始まらない、極々当たり前のことですが、なぜか軽く取り扱われている内容です。新規事業を検討するにあたっては、どのように認知を獲得するか、企画段階から検討することを肝に銘じてください。

 少し前置きが長くなりましたが、いよいよ本題のPRについてです。唐突な質問になりますが、読者の皆様はPRと広告の違いを説明できますか。共通点は目的です。TVや新聞、ウェブなどのメディアへの露出を目的としています。違いについては、露出への「コスト」と「確実性」の二つがポイントです(※メディア側の視点では、広告記事を「PR」と表現するのが一般的ですが、本稿は企業側の視点で、対価を支払わない露出アプローチをPR=Public Relations=と定義します)。

 広告はメディアに必要な費用を支払えば、確実に露出することができます。そのため、「広告枠を買う」といった表現がよく出てきます。次にPRですが、こちらは費用を支払って露出されるのではなく、メディアが自らの編集判断で取材し、メディアの責任で取り上げられます。そのため、CMやバナーといった広告枠ではなく、通常の番組や記事として扱われます。ビジネスデザイン視点で見ると、下図のようなイメージです。

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