目次

  1. フラッグシップを「創る」
  2. 独自性と市場性、優先すべきは?
  3. 新しい企画が潜在市場の開拓に
  4. 吸水スポンジの新ブランドに反響
  5. 独自の強みを発掘する方法
  6. 「目的化の罠」に注意
  7. 新たな強みがフラッグシップに

 フラッグシップの開発は、以下の三つのステップで進みます。今回はその中でも「創る」について解説します。

  1. 創る
  2. 魅せる
  3. 届ける

 「創る」とは、フラッグシップとして何を企画し、どの様なデザインにするかを検討します。

 デザイン経営に取り組む中小企業や後継ぎ経営者が最も重視すべき点は、「新たな事業に挑戦してリターンを得ること」(1回目参照)になります。そして、売り上げに結びつく新事業に挑戦するために必要なのが、自社の強みを生かした「看板商品=フラッグシップ」です。単に新しいものや見栄えのいいものを創るだけでは、フラッグシップにはならないことは、ご理解いただけると思います。

 フラッグシップを創る上で大切にしているゴールのイメージがあります。それは「独自性」と「市場性」の両立です。独自性は「オモロイか」、市場性は「みんなにウケるか」と言いかえることができます。

 独自性と市場性を2軸の相関グラフで考えると、トレードオフの関係にあります。独自性(オモロさ)が強すぎると一部のコアなファンにしか受け入れられず、かといって市場性(みんなへのウケ)が大きいものは独自性が弱くなります。

 こうした傾向を理解した上で目指すべきポジションは、独自性が強く市場性が大きいというグラフの右上です(図表参照)。右上を狙うためには、できるだけたくさんのユニークなアイデアを考えることからスタートします。その中から市場性が高そうなアイデアを選んで詳細を検討します。ここで重要なポイントがあります。

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