72年前の1950年7月5日、東京・後楽園球場でプロ野球の公式戦、パ・リーグの毎日対大映の試合が夜間に行われました。

プロ野球で初のナイター(ナイトゲーム)でした。

プロ野球初のナイターの様子を伝える1950年7月6日付の朝日新聞朝刊(東京本社版)

《ウチワも用なし プロ野球 初の夜間試合》

翌日の朝日新聞朝刊は、そんな見出しで初のナイターを伝えました。

「ナイター」は和製英語で、この試合の新聞記事ではまだ使われていません。

当時は「夜間試合」と呼ばれていました。

神宮球場のナイター=1962年6月、東京都新宿区、朝日新聞社

セ・リーグでは初めてのナイターは、同じ年の7月11日に後楽園球場で行われました。

西日本対広島、巨人対松竹の変則ダブルヘッダーでした。

 

戦後、国民的スポーツへと発展を遂げたプロ野球。

セントラルとパシフィックの2リーグ制になり、スター選手も相次いで誕生しました。

そんな人気を背景に、平日でも観客が集まりやすいナイターが主流になっていきました。

ナイター照明が点灯された阪神甲子園球場=2009年、朝日新聞社

近年は、平日はナイターを開催し、土日や祝日は日中のデーゲームにする球団が多いようです。

ただ屋外球場では、暑い夏は土日の試合でもナイターにしたり、全国の球場を移動する選手たちの負担を考えてナイターかデーゲームかを決めたりするケースもあるようです。 

 

(朝日新聞社の経済メディア「bizble」で2021年7月5日に公開した記事を転載しました)