目次

  1. 「下請け」とは
    1. 発注者に対して受注者の立場が著しく「弱い」
    2. 顧客との距離が「遠い」
  2. 「下請け」が抱える問題点
    1. 発注先の業績に左右される 
    2. 「受け身」体質になり攻められない
    3. 実績を公表できない
  3. 「下請けの問題」を解消するには
    1. 取引先から声がかかる状態に
    2. メディアを通じて広まった価値

 この連載の軸となるテーマは「脱下請け」になります。現状を打破したい経営者から聞いた声で圧倒的に多かったこの問題を、いつか取り上げたいと考えていました。

 では「下請け」とは具体的にどのような状況を指すのでしょうか。本連載では下記のどちらか、または両方の状態を「下請け」とします。

  1. 発注者に対して受注者の立場が著しく「弱い」
  2. 顧客との距離が「遠い」(元請けではなく、間に複数社存在する)
下請けの問題点のイメージ図

 立場が弱いとは、発注者との取引条件を対等に決められない状態のことです。受注金額だけでなく、納期や品質の要求など、自社の利益を損なう条件であっても受け入れている場合などを指します。

 取引条件に不満があっても引き受けてしまう原因のひとつは、発注企業への依存度の高さです。特定企業からの売り上げが大半を占めると、その企業の発注なくして経営が立ち行かなくなってしまいます。

 そうなると、自社にとって不利な条件であっても、請けざるを得なくなり、ある種の負の連鎖となります。

 依存度以外に立場が弱くなる原因は、発注先の選択肢が他にもあることが挙げられます。発注先にとって、自社の技術や商品が欠かせないものであれば、お互い納得できる取引条件になるはずです。

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