目次

  1. 上書き保存したファイルを元に戻す方法
  2. [元に戻す]機能が使えないかを確かめる
  3. バージョン履歴から復元する
    1. 自動保存機能の設定方法
    2. クラウド型
    3. インストール型
  4. ファイル履歴機能を活用する
  5. サードパーティ製ソフトウェアを使用した復元
  6. 定期的なバックアップこそ重要

 上書き保存したファイルを元に戻す方法には、以下の方法があります。今回はWordを例に紹介しますが、Excelファイルでも基本的な操作は同じです。

  1. [元に戻す]機能が使えないか確かめる
  2. ファイルの自動保存機能を活用
  3. バージョン履歴から復元する
  4. サードパーティ製ソフトウェアの使用

 それぞれ操作方法を紹介します。

 まず、Wordファイルをまだ閉じていない場合は、[元に戻す](ショートカットキー:[Ctrl]+[z])で戻せないか確かめてみましょう。

[元に戻す]機能
[元に戻す]機能

 Wordには「バージョン履歴」という機能があり、これを使用して以前のバージョンを復元することができます。バージョン履歴を活用するために、まず、自動保存機能の設定方法から紹介します。

  1. Wordの[ファイル]>[オプション]を選択
  2. 左側のメニューから[保存]を選択し、[自動回復用データの保存間隔]にチェックを入れ、時間を設定

 この設定により、指定した間隔で文書の状態が自動的に保存されます。万が一の際には、自動保存されたバージョンから復元可能です。

Wordのオプション
Wordのオプション

 このままバージョン履歴を活用した復元方法を紹介しますが、クラウド型とインストール型で少し操作が異なります。

 まずはクラウド型からです。

  1. 対象のファイルを開く
  2. [ファイル]>[情報]>[バージョン履歴]をクリック
  3. 利用可能な以前のバージョンから希望のものを選択
  4. 「復元」をクリックして確定
Wordのバージョン履歴
Wordのバージョン履歴

 インストール型の手順は以下の通りです。

  1. 誤って上書き保存してしまったWordファイルを開き[ファイル]>[情報]>[ドキュメントの管理]を開く
  2. 上書き保存前のファイルを選択して開く

 ファイル履歴機能を活用する方法もあります。ファイル履歴が有効になっているかは次の方法で確認してください。

  1. スタートボタンなどから[コントロールパネル]を起動
  2. [システムとセキュリティ]>[ファイル履歴]を選択
ファイル履歴を保存する機能
ファイル履歴を保存する機能

 保存先を指定することでファイル履歴をオンにすることができます。

 ファイル履歴が有効なっている場合は、元に戻したいファイルを右クリックし[以前のバージョンの復元]を選択。ファイルのプロパティのうち[以前のバージョン]を選択し、復元したい日時を選び、復元ボタンをクリックすれば、ファイルが復元されます。

ファイル履歴機能を生かす[以前のバージョンの復元]
ファイル履歴機能を生かす[以前のバージョンの復元]

 上記の方法で復元できない場合、サードパーティ製のデータ復元ソフトウェアを使用することも選択肢の一つです。

 デフォルトの機能では復元できないような、深刻なデータ損失の場合にも効果を発揮することがあります。ただし、以下の点に注意が必要です。

  • 信頼できるソフトウェアのみを使用する
  • 使用前に十分な調査と評価を行う
  • 可能であれば専門家に相談する

 定期的なバックアップは、データ損失のリスクを軽減します。以下のような取り組みができないか平時から検討しておきましょう。

  • 重要な文書作成時は、こまめに保存する
  • クラウドを活用し、自動バックアップを設定する
  • 組織として文書管理のルールを決める