目次

  1. 「両利きの経営」とは
  2. やみくもな新規事業は成功しない
  3. 「両利きの経営」を成功させるポイント
    1. ルール順守と指揮命令系統の確認
    2. 中長期的な視点に基づく事業計画
    3. 新規事業の責任者の決定
    4. 既存顧客向けの新規事業提案・トスアップを評価する仕組み作り
    5. 既存事業の管理の徹底

 「両利きの経営」とは、既存事業のさらなる成長と新規事業の模索を両立させる経営理論です。

 米国の経営学者チャールズ・A.オライリーとマイケル・L. タッシュマンの著書「両利きの経営 『二兎を追う』戦略が未来を切り拓く」が、2019年に日本で発売されて以来、注目を集めてきました。

 中小企業が変化する環境に対応しながら継続的な成長を遂げるには、常に新しい挑戦を続けなければいけません。両利きの経営は業種・業態を問わず全ての経営者が目指すべきだとも言えます。

 ただ、やみくもに新規事業に手を出すようでは危険です。例えば、既存事業の業績が悪化し、その原因が市場環境ではなく組織の不具合にあるとき、新規事業に乗り出しても十中八九うまくいかないでしょう。

 本記事では、「両利きの経営」を成功させるために、中小企業の経営者が組織運営で留意するべきポイントを、次の五つに分けて解説します。

  1. ルール順守と指揮命令系統の確認
  2. 中長期的な視点に基づく事業計画の立案
  3. 新規事業の責任者の決定
  4. 既存顧客向けの新規事業提案・トスアップを評価する仕組み作り
  5. 既存事業の管理の徹底

 ここからは、「両利きの経営」を成功させるためのポイントについて、事例なども交えながら、一つずつ説明します。

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