目次

  1. 企業活動は「三つしかない」
  2. スバルとマツダの財務諸表が示すもの
  3. CFの優良・不良パターンとは
  4. リーダー層に送るエール

 神戸製鋼所のエンジニア出身の國貞さんは、「新版 財務3表一体理解法」(朝日新書)をはじめとする「財務3表シリーズ」で、財務会計の基本を分かりやすく伝えました。著書はロングセラーとなり、企業向けの研修講師なども多数務めています。

 財務会計に苦手意識を持つ人も少なくありませんが、國貞さんは次のように切り出しました。

 「企業の活動は基本的に三つしかありません。それは、お金を集める、集めたお金を何かに投資する、投資したものを使って利益を上げるということです。業種や業態が違っても、やっている活動は全て同じなんです」

図表はすべて國貞さん作成

 國貞さんは図表を用いながら、お金を集める作業は貸借対照表(BS)の右側とキャッシュフロー計算書(CS)の一番下、投資はBSの左側とCSの真ん中、利益をあげる行為は損益計算書(PL)とCSの一番上に連動していることを示しました。

 「私は研修講師というサービス業です。会社を興すときはほとんどお金がかかりませんが、事務所を持ち、コンピューターやファクスも置いています。わずかなお金ですが、何かに投資し、それを活用して利益をあげているわけです。三つの活動の関係性が分かっただけで、会計へのアレルギーが減るのではないでしょうか」

 國貞さんは講演のなかで「10億円の利益を上げている会社は、すごいと思いますか」と問いかけました。その意図は何でしょうか。

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