目次

  1.  人材確保等支援助成金とは
  2. 人事評価改善等助成コースとは
    1. 人事評価改善等助成コースの概要
    2. 人事評価改善等助成コースの廃止
  3. 助成金支給までの流れ
    1. 人事評価制度等整備計画の作成・提出
    2. 人事評価制度等の整備
    3. 人事評価制度等の実施
    4. 支給申請

 厚生労働省の人材確保等支援助成金は、会社や組合が働きやすい職場を作るための取り組みを支援する制度です。労働環境を改善することで、人材の確保や定着を目指します。

 中には新規受付を休止しているコースもありますが、中小企業団体助成コース、建設キャリアアップシステム等普及促進コースなど、9種類が用意されています。

 人事評価改善等助成コースは人材確保等支援助成金のひとつで、企業の人材不足解消を支援する制度です。

 人事評価の制度を整備し、定期昇給だけではない賃金制度を設けることで、会社の生産性向上や賃金アップ、また離職率の低下を図る事業主に対して助成金を支給します。

 支給額は80万円で、厚生労働省は以下のような活用事例をあげています。

<活用事例:人事評価制度を整備し、従業員のモチベーションが向上>
会社の評価や賃金決定の仕組みが不透明であったため、従業員のモチベーションを上げて事業所の生産性を向上させるために、標準評価の際に2%賃金アップする人事評価制度を整備し、助成金を利用した。

厚生労働省の公式サイト

 厚生労働省は、人事評価改善等助成コースを2025年3月31日に廃止します。利用を考えている場合は、3月31日までに人事評価制度等整備計画の認定申請をする必要があります。

 人事評価制度等整備計画は、予定する人事評価制度の適用開始日がある月の6〜1カ月前までに提出する必要があります。例えば2025年12月1日に適用開始する場合、2025年6月1日から2025年11月1日までに計画を提出する必要があります。

 人事評価制度等整備計画を郵送で提出する場合は、3月31日必着です。

 人事評価改善等助成コースの助成金を支給するには、以下の流れで必要な書類などを提出します。

 人事評価制度等整備計画を作成し、本社所在地の都道府県労働局へ提出します。同計画の認定を受ける必要があります。

 人事評価制度などを労働協約または就業規則に明文化します。

 対象となる労働者全員に対して制度を実施します。

 人事評価制度の実施日または評価時離職率算定期間の末日のうち、いずれか遅い日の翌日から起算して2カ月以内に、本社所在地の都道府県労働局へ提出します。