ECで注目のD2Cブランドが銀座へ コロナ禍に共同出店する理由とは
アパレルやインテリア、ライフスタイルなど7つのD2Cブランドが2021年5月22日、東京・銀座の遊休不動産を活用した期間限定のショールーム「The Crafted GINZA」をオープンしました。それぞれがECサイトで注目されてきた関西のブランドです。なぜ、コロナ禍に実店舗のショールームを開こうと考えたのかを聞きました。
アパレルやインテリア、ライフスタイルなど7つのD2Cブランドが2021年5月22日、東京・銀座の遊休不動産を活用した期間限定のショールーム「The Crafted GINZA」をオープンしました。それぞれがECサイトで注目されてきた関西のブランドです。なぜ、コロナ禍に実店舗のショールームを開こうと考えたのかを聞きました。
東京メトロ銀座1丁目駅から徒歩1分の角地に、木目調の床と白地の壁に囲まれた新しいショールーム「The Crafted GINZA」(東京都中央区銀座1丁目6-2)がオープンしました。
もともとアパレルブランドが入居していましたが、コロナ禍で退去。ビルの建て替えに取りかかる2022年3月末までの期間限定で、下記のものづくりのD2C(Direct to Consumer)7ブランドが第1弾として出店しました。
The Crafted GINZAの発起人のひとりで「KAPOK KNOT」を立ち上げた深井喜翔さんは「これまではそれぞれのブランドが一人ひとりの顧客と向き合って顔が見えるブランドとして深い関係を築いてきました。その1対1だった関係を広げ、自分に合った複数のブランドと巡り会える場をつくりたいと考えました」と話します。
とはいえ、オープンしたタイミングは3回目の緊急事態宣言下。銀座の人通りは少なく、イベントも当面は事前予約制の少人数でしか開けません。それでもなぜ出店を決めたのでしょうか。
マスク特化ブランドの「We'll」の藤井篤彦さんは「購買客はこれまで、『ついで買い』というよりはぴったりフィットするマスクが欲しいという明確なニーズをもった『目的買い』の人たちでした。そのため、人手は大きく影響しないのではないでしょうか」と答えます。
We'llはこれまでおよそ1万人にマスクを販売し、1000人分の3Dスキャンデータを保有しています。今後コロナが収まったあとにもこうしたデータを活用したマスク事業を考えています。
瀬戸内の潮の流れを表現したパッチーワークでカバンなど様々な革製品を作っている「TIDE」を立ち上げた内海公翔さんは出店の理由について「販売はECが中心といっても高価格帯の商品が多く、やはり手にとって確かめたいという声がありました。作り手としても手触りや風合いをぜひ見てほしいという思いがありました」と話します。
クラウドファンディングを中心に展開してきた「brightway」は大量生産・大量消費の現代で長く使い続けられるデザインの靴をつくってきました。
「brightway」を立ち上げた上田誠一郎さんは「靴を履いてみたいという声があり、これまでにも様々な場所で試着できる場所を設けてきました。つくる側としても実物を見てもらうだけでなく、ブランドのビジョンを感じてもらえる場を大切にしたいと考えています」と話します。
日本の絹の着物地とイタリアで仕入れたヨーロッパブランドのデッドストックシルクなど、それぞれ使われなくなった生地を生かした「renacnatta(レナクナッタ)」は、第2の取り組みとして、以前よりも作られなくなった伝統工芸を継承する企業や職人とのコラボ商品も展開しています。
renacnattaを立ち上げた大河内愛加さんは「たとえば、巻きスカートではウエストを調整できますが、自分の骨格に合うかを確かめて買いたいというニーズがあります。また、銀座という土地がブランドイメージに合うと考えて出店を決めました」と話しています。
The Crafted GINZAはショールームとして、金曜日9~18時と、土日祝日の10-18時に開く予定ですが、それ以外の日にもコワーキングスペースとして今後、イベントを予定しています。深井さんは「こだわりのブランドとして、今後バイヤーや消費者のみなさんとより深い関係づくりを進めたい」と考えています。
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