如水庵

「筑紫もち」や果物の大福で知られる和洋菓子製造販売業。福岡県古賀市に本社、福岡市博多区に本店。創業は1570年ごろともされるが、詳しくは不明。売上高は約24億円(2018年度実績)、従業員は約330名(パート・アルバイト含む)。

電通九州で16年働き「継ぐつもりはなかった」

――4月に社長に就任されたばかりとうかがいました。子どもの頃は「後継ぎだ」と意識していたのでしょうか?

 うちは男4人兄弟で、僕は三男なんです。家業継ぐつもりは全然ありませんでした。
 小さい頃からラグビーをやっていて、早稲田大学でもラグビーをやりました。卒業後は、電通九州に入社して、16年間、いい経験させてもらって。このまま一生、電通九州で働くだろうと思っていました。

――子どもの頃、「如水庵」はどんな存在だったんですか?

 生まれた時から「和菓子屋のせがれ」でした。ですが「家業とは?」はあまり考えていませんでしたね。
 父はほとんど家にいなかったので、「社長って大変なんだな」「仕事というのは必死でやるものなんだろうな」と肌で感じていました。

 小学校の卒業文集を見返すと「ケーキ屋さんになります」と書いているんですよ。きっと、長男、次男が継いで、同じお菓子でも僕は洋菓子をやるんだと思っていたんじゃないでしょうか。
 父は「好きな仕事をしていいぞ」というスタンスだったので、卒業後に電通九州に入社しました。

兄を支えようと家業へ入社

――16年勤めた電通九州を辞めるきっかけはあったのでしょうか。

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