新型コロナの影響で販売が苦戦

 広島県三原市の飲料メーカー「桜南食品」の安井健社長、メインバンクからの紹介で、フクビズを訪れたのは2020年初春のことでした。

 桜南食品は、地元の方に「水のように飲んでいた」と言わしめるほど、地域に古くから根づいている炭酸飲料「スマック」を製造しています。その他にも昔ながらの製法にこだわったオリジナル商品を製造・販売しています。しかし、これらの商品の多くの販路が主にスーパーや飲食店であるため、取引単価が厳しく利益率が思うように上げられなかったり、新型コロナウイルスの感染拡大で飲食店での消費が激減し販売数量が減っていたりするとのことでした。それらが影響してか、とても自信を失っているように感じました。

スマックとは

桜南食品で製造しているスマック

 スマックとは、Skim Milk Acid Carbonate Keeping(スキムミルク炭酸飲料)の頭文字をとって名付けられ、複数の企業で統一商標「スマック」として1960年代から製造が始まりました。日本は明治時代以降、全国の中小飲料メーカーがラムネやサイダーを製造してきました。

 しかし、「第2の黒船」と呼ばれた「コカ・コーラ」や「ペプシコーラ」など外資系飲料会社が本格的に日本に上陸にしてきてきたため、対抗して開発された商品の一つがスマックでした。今では三重のほか広島と佐賀だけに残る味です。

地元での認知度と小ロット生産が強み

 フクビズがまずお伝えしたのは、炭酸飲料の市場は拡大傾向が続いており、世の中のトレンドは桜南食品にとって追い風になっていることでした。そして、オリジナル商品を多数生み出してきた開発力と小ロットに対応できる製造力は、明確なセールスポイントになります。「できるかもしれない、やれる」という気持ちになんとかつなげたいと考えました。

「スマック」を持つ「桜南食品」の安井健社長。

 そこで、具体的な成功のイメージを持っていただくため、「スマック」と同じように古くから多くの人に親しまれている大手飲料メーカーの事例をお伝えしました。定番の商品が売れ続けている一方で、様々なフレーバーの商品が毎シーズン投入されています。そういった姉妹商品の多くは定番のものよりも単価が高いにもかかわらず、次々に消費者が手に取っていくことがよくあります。

 地元でこれだけ認知度が高く支持され続けている「スマック」初の姉妹商品が誕生すれば、大きな話題になり求める消費者も多いだろうと思いました。では、どんな味にすべきでしょうか?

 その答えはすぐに出ました。

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