天然乾燥を活かして商品開発したまな板

 邑南町しごとづくりセンター(おおなんビズ)に売り上げアップに向けた新たなアイデアを求め相談に訪れた石見林業の横山一さんと靖紘さんの兄弟がいました。

 石見林業は島根県邑南町にある国産ヒノキの天然乾燥を専門にする製材所で、これまで工務店に天然乾燥させた製材を工務店に出荷してきました。話を伺うと、石見産業が製材している国産ヒノキやスギの天然乾燥の製材は人工乾燥に比べ、乾燥には時間がかかるものの、色つやがよく、香りが引き立つ強みのあることがわかりました。

 そこで製材だけでない、新たな売り上げの鉱脈を探し当てるべく、2019年には天然乾燥の強みを活かした飲食店向けの業務用オーダーメイドまな板を開発し、町外からも受注を獲得。2020年からは本格的に町外の営業活動を始めようとしていました。

石見林業のオーダーメイドまな板の製作工程

まな板の危機に生まれた試作品

 ところが、2020年初頭から猛威を振るった新型コロナウイルスにより、飲食店向けの受注は見込めなくなりました。さらに石見林業の本業である工務店からの製材の受注が、新築住宅の建設延期で減りました。

 そこで、売り上げアップのために次なる一手が求められていました。

 このとき、おおなんビズでは、マスク着用、換気の徹底、相談前後のアルコール消毒といった対策だけでなく、飛沫感染防止のためにテーブル上にアクリルパネルを設置しており、当初はアクリルパネルを100円ショップで購入したブックスタンドで固定していました。

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